大事なことは自然体な「野呂佳代」でいること
――「こんな未来は聞いてない!!」(FOD)などさまざまな作品に出られていますが、アイドルを卒業後、女優として生きていこうと思った作品を教えてください。
「こんな未来は聞いてない!!」はすごく好きな作品だったので、出演していたことを知ってくれていてすごくうれしいです(笑)。
私はもともと女優志望で芸能界に入ったのですが、30代に突入した当初に、「もう女優としては無理なんじゃないかな」と少し諦めていました。でも、ありがたいことにいろいろな方に声を掛けていただき、いろいろな作品に参加することができたんです。
これまでも女優の仕事に対しては一生懸命に向き合ってきたのですが、女優として今後も生きていきたいと改めて強く思ったのは、「ナイト・ドクター」からです。波瑠ちゃんと初めて共演させていただいた時に、波瑠ちゃんの人をまとめる力や演技力を肌で感じて、「女優さんを見た」という感じがしたんです。
これまでも多くの女優さんと共演させていただいてはいたのですが、長期間にわたり一緒のシーンを撮ったり、一緒に過ごしたりということをしたことがなかったので、「ナイト・ドクター」で波瑠ちゃんが私に見せてくれた立ち振る舞いや演技、女優という仕事はこうであるというプロとしての姿勢が、私の意識を変えてくれました。
――野呂さんの魅力は「自然体」でいることだと思うのですが、そのままの自分でいようと思ったきっかけはありますか?
「ゴッドタン」(テレビ東京)に出られたことです。この番組に出られたことはラッキーでしたし、すごく運がよかったです。普段すごく優しいおぎやはぎさんや劇団ひとりさんは、すごくシビアな一面があるんです。
ちゃんと私という人間を見てくれていて、駄目な所は駄目と言ってくださいますし、作り込んだものではなく、自然体の「野呂佳代」でいることが大事なんだと気付かせてくれました。
あとは、女性ファッション誌「la farfa」(文友舎)に出るようになってから、体形は自分が納得していれば、そのままでいいんだと思うようになりました。
少しふくよかでも、かわいく撮影してもらえますし、今の自分を好きでいられるなんて「楽じゃん!」と思えたので、変に悩むこともせず、今も楽しく過ごしています!
――貴重なお話をありがとうございました。では、最後に視聴者の方にメッセージをお願いします。
人はぞれぞれにブレない部分だとか、「信念」があると思うんです。そういう「信念」というのは、「みんなと違う」という不安だけで流されやすくもあり、もろくもあるんです。
でも歩ちゃんや静さんはそこを絶対に曲げないし、自分の正義と言いますか、気持ちにうそをつくことなく突き進んでいきます。その姿に勇気をもらう人がたくさんいると思います。
歩ちゃんや静さんの心のある所も見どころですし、ナースチームをはじめ、登場人物たちがわちゃわちゃ楽しそうに過ごしている明るいシーンも見どころだと思うので、ぜひたくさんの人に見てほしいです!