<スター・ウォーズ>“名もなき英雄”キャシアン・アンドーの軌跡、そして彼を追う者たち

2022/11/15 07:10 配信

ドラマ 映画 コラム

「キャシアン・アンドー」メインビジュアル(C) 2022 Lucasfilm Ltd.

近年、次々と製作されている「スター・ウォーズ」(以下、SW)シリーズのオリジナルドラマ第4弾「キャシアン・アンドー」。オリジナルドラマでは「マンダロリアン」「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」「オビ=ワン・ケノービ」と、マニアが歓喜した渋めのキャラから王道キャラまで主人公に据えてきたが、第4弾も渋めのキャスティングに。キャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ/日本語版の声:加瀬康之)は、アンソロジー映画「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」に登場した情報将校で、最初は反乱軍にやってきた主人公のお目付け役だった。最終的には主人公と共に初代デス・スターの設計図を手に入れるという大仕事をやり遂げるが、SWユニバースでは誰も彼のことを知らない名もなき英雄だ。そんな彼の軌跡を紹介する。(以下、ネタバレを含みます)

「ローグ・ワン」につながる、反乱軍の誕生譚

「キャシアン・アンドー」より(C) 2022 Lucasfilm Ltd.


「キャシアン・アンドー」は「ローグ・ワン」の5年前を舞台に、帝国軍が銀河を支配する暗黒の時代の中で反乱軍が誕生する過程を描く物語。9月21日に一挙3話配信という“大盤振る舞い”から、その後毎週水曜に1話ずつディズニープラスにて独占配信されてきた。11月23日(水)の最終回を含め残すところあと2話、ここまでのところまだ反乱分子の一員にはなっていないキャシアンだが、多くの接点を持ってきた。

キャシアンはもともと緑と資源が豊かなケナーリという惑星に妹や同じ部族の仲間と住んでいたが、ある日、船が落下。仲間と見に行った際に、キャシアンが1人で船内を観察しているところを廃品回収目的でやってきた夫婦に保護される。キャシアンの仲間が船員を殺してしまったため、そのまま滞在していると共和国の回収チームに殺される恐れがあったからだ。以来、キャシアンは保護してくれた養母のマーヴァ(フィオナ・ショー)と共に惑星フェリックスで暮らしていた。

キャシアンは生き別れた妹を捜しており、ケナーリ出身の女性がいると聞くと足を運んでいた。ある日、独立企業「プリ=モー」があるモーラーナ1へ向かった際、そこで企業の従業員にいちゃもんをつけられ、やむなく殺してしまう。星を出る必要性を感じたキャシアンは金を作るために、友人のビックス(アドリア・アルホナ)に帝国から盗んだスターパス・ユニットの買い手を捜してくれと頼む。

謎の男ルーセンの誘いで惑星アルダーニでの反乱活動に参加

そうしてやってきたのが、ルーセン(ステラン・スカルスガルド)だった。彼は反乱分子を取りまとめるリーダー的存在で、実はユニットを買いに来たのではなく、キャシアンをスカウトに来たのだった。自分のことを調べ抜いているルーセンを警戒するキャシアンだったが、企業の保安員らから追われていたため、彼の船でフェリックスから脱出。本音を言うと面倒なことには関わりたくなかったが、高額報酬を提示され、惑星アルダーニでの帝国要塞大金強奪作戦に参加することにする。

強奪チームはリーダーのヴェル(フェイ・マーセイ)を含め、それぞれに帝国にうらみを持つ者たち。素人集団だったが、帝国にうらみを持つ内部の者の手引きにより、要塞に侵入。犠牲を払いながらも、3年に一度星が降り注ぐ天文ショー「アルダーニの目」に紛れて、何とかアルダーニから脱出した。その後、反乱分子たちと別れたキャシアンは故郷に戻るも、キャシアンのせいでフェリックスが帝国軍の直轄となってしまったため、居場所がなく、別の惑星へと逃げるのだった。