小池栄子「もう一回初めからやり直したい」大河ドラマの撮影を終えた思いを明かす<鎌倉殿の13人>

2022/11/24 11:00 配信

ドラマ インタビュー

思い出すと今もなお興奮する最終回だなと思います


――最終回の台本を読んだ時の感想を教えてください。

何も言葉が出ず、放心状態みたいな感じになりました。政子をどう演じていこうか考えていたのですが、演出の方や小栗さんが「いや、やってみないと分からないよね」「やってみた瞬間、一年半の答えがきっとそこにあるはずだ」と仰ってくれました。「どう演じるか決めなくていいと思います」「揺れ動いたままで全然良いと思います」「その時に感じたことを演じてください」と言われて気が楽になりました。本当に三谷さんはとんでもない脚本を書いてくださったなと。本当に私も予想しないようなラストだったので、思い出すと今もなお興奮する最終回だなと思います。

――政子を演じてみて感じた三谷脚本の魅力を教えてください。

1回だけ、あるいは1シーンしか出てこないようなキャラクターに対しても、そのキャラクターがちゃんと輝くような人物像の作り方や登場のさせ方をされていてすごいなと思いました。多くの役者の方々が「三谷作品に出たい」と話すのはそういう部分から来ているのだろうなと感じました。誰が欠けても成立しなかったというのが今回の「鎌倉殿の13人」だと思います。人物をいろいろな角度から深堀りして、さらにそこに笑いを加えて描いていくというのは三谷さんならではの技なのだろうなと感激しました。

子を失った悲しみに勝るものはない、と思っていました


――不幸なことが次々起こる政子ですが、小池さんはどのように思って演じられていましたか?

子を失った悲しみに勝るものはない、と思っていました。子が亡くなった時点で、私も一度死んだ、というような感覚でした。なので、それ以降は本当に腹をくくって、自分がやるべきことや、やらなければいけないことにまっしぐらになろうと思って演じていました。そうなった時に、政子には姉として義時とどういうふうに向き合うかという課題が残っていたのだろうなと思います。

――政子は変化していく義時を常に横で見ていた存在だと思いますが、義時に対してどういう思いを抱いていたと思いますか。

義時が変わっていく様子や苦しんでいる様子は、自分の事のように側で見ていて苦しかったです。政子が頼朝と一緒になったことで北条家は狂っていく訳ですから、「自分が頼朝と一緒になることを選択しなければ」とか「自分が巻き込んでしまったな」という思いを義時が変わっていけばいくほど強く感じていました。

関連番組