――小池さんが台本を読んだ時とオンエアを見た時で印象が違ったシーンなどはありますか。
泰時の首を揉んでいるシーンで、オンエアで「ボキボキ」と音が鳴っていたのは驚きました。今回の大河ドラマチームは、時折「嘘でしょ!」と思うような効果音をつけていて、編集の方たちも楽しんでやられているのだなと感じましたし、一視聴者として楽しかったです。
あと、今回は作中で流れるクラシック音楽も話題になっていて、これを機に私もクラシック音楽を聴いてみたいと思いましたし、「このシーンでこの音楽を流すんだ」といったその音楽の意味みたいなものを感じて、ドラマはいろいろな部署が力を合わせて作っているということを改めて実感できました。大河ドラマは日本人として見続けていくべきものなのだと思いました。
――放送後のSNSの盛り上がりや世間の考察などは、現場でも話題になっていたのでしょうか。
なっていました。例えば、第33回のサブタイトルの「修善寺」で「『修善寺』と『終善児』をかけているんだ」と盛り上がっていて、「そんなつもりないのに」と三谷さんがインタビューで仰っていましたが。でも、そうやって作品が自分たちの手を離れ皆さんが盛り上がっているのを感じるととてもうれしいです。
――大河ドラマを経験して女優として感じたことや今後の展望をお聞かせください。
たくさん自分の芝居の課題も見つかりましたし、演出から芝居のダメ出しも受けました。それは何かというのは恥ずかしくて言えませんが(笑)。どこかアプローチが変わったなとか芝居の仕方や質が変わったなと思ってもらえる姿を来年以降でお見せできたらうれしいです。そのためにもっといろいろな作品を見て研究して勉強しないといけないなと思います。
今回、いろいろな世代の方々と接することでき、多くの先輩方とご一緒して気持ちだけでは残れない仕事なのだと感じました。自分がもっと勉強しないと10年後に残っている役者にはなれないなと、とても痛感しましたので、今後は「今まで見たことないな」と思ってもらえる“ニュー小池栄子”を見せていけたらいいなと思っております。