このドラマ攻めてます。本当に民放でやっていいのってくらい攻めてます。見てほしいです。超勢いがあると思います。見てズキュンとしてほしいです。あなたに見てほしいです。俺は見ます。ありがとう。
ここまで攻めたドラマ作品は近年なかなか無かったのではないかと感じています。それほどまでに予想を遥かに上回る規模の現場で、自分にはもったいないほどの刺激的な日々でした。藤井道人監督の作品に参加させていただくのは二度目となる今回でしたが、より一層、藤井監督の作品のとりこになりました。
桐谷健太さんと共にタッグを組ませていただくこととなり、たくさんの貴重な経験をさせていただきました。健太さんの近くに居させていただき表現に対する真摯(しんし)な姿勢や撮影現場でのコミュニケーション一つにしても良い撮影環境やチームワークができたのも健太さんの存在がとても大きかったです。僕自身多大なる影響を健太さんの姿からいただきました。豪華すぎるキャストの皆様しかり作品を支えるスタッフの皆様のプロフェッショナルな現場での働きにとにかく助けていただきました。とにかくこのドラマを一人でも多くのたくさんの方々に見ていただきたいと心から願っています。
世の中に情報屋という職業は存在しない。それだけでメシを食べているという意味においてだ。だが誰しもが大抵、情報屋という言葉を聞いたことがあって、情報屋と耳にすればどこかうさんくさく、どこか闇に潜んでコソコソと生息しているようなイメージを持つのではないだろうか。そうした概念をぶち壊すところから、私の書く作業は始まった。主人公は情報屋をなりわいにしているくせに、厚かまし過ぎるほど堂々と生きている。ソーシャルメディアが錯乱し、コンプライアンスが叫ばれ、随分と窮屈な世の中になってきたが、それでも己の我を通して、堂々と世の中の中心で存在している。いや、自らの手で世間のど真ん中で立ち続けているのだ。そして触れる者みな、気がついたときには情報屋。インフォーマに染めてしまうのである。それも本人すらも気づかないうちにだ。
情報屋を題材に現実的リアルを取り入れながら書いていくと決まったとき、ださいタイトルだけは避けたかった。それで辿りついたのが「インフォーマ」というタイトルである。 登場人物一人一人の名前には思い入れがあって、言葉一言一言に個性を込めて書いていくわけだが、私がそうして考えたせりふを俳優部のキャストの人たちが声に出し、聞かせてくれるのである。地味な仕事の書き手にとって、これほどの晴れ舞台はあるだろうか。 熱い夏だった。2022年夏、インフォーマの撮影現場は熱い夏だった。私はその日本で一番熱い夏の中にいた。何年経ってもこの夏を忘れることはないだろう。スタッフ、キャスト、携わってくれた全ての人たちのおかげでインフォーマという作品を作り上げることができた。
世の中には、誰もが知らない世界が確かに存在している。ドラマ、そして小説を通して、その一端を感じていただければ幸いです。そして、インフォーマはまた私の地元、尼崎から始まるのであった。
今、私たちが生きている時代は情報に溢れていて「何が真実なのか」がどんどんと分かりづらくなっていると思います。そして、情報は隠されていればいるほど人はそれを知りたくなります。しかし、もしその情報を自由自在に操れる人間がいるとしたら…。そのアイデアを基軸として「インフォーマ」は生まれました。沖田さんの切れ味のある素敵な原作を、桐谷健太さん、佐野玲於さんはじめ素晴らしいキャストスタッフで作り上げられたことを心から感謝しています。誰にも知らない世界がある。何が起きるか、毎週楽しみにしていてください。