“本物のハリウッドスター”ケヴィン・ベーコンの粋な計らいに感動 “ガーディアンズ”にほっこりする今年最後のMCU作品

2022/12/02 12:10 配信

映画 レビュー

「マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル」よりディズニープラスで配信中/(C) 2022 Marvel

2008年に公開された「アイアンマン」を皮切りにスタートしたMCU(マーベル・シネマティック・ユニーバス)の中で、2014年に公開された10作目の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」。今作はトレジャー・ハンターのピーター・クイル(クリス・プラット)をはじめとする、落ちこぼれヒーローチームが活躍する痛快アクション大作だ。そのドタバタチームが奮闘するクリスマススペシャル「ガーディアン・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル」が、11月25日から配信されている。

まずは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の主な登場人物を紹介しよう。地球生まれ、銀河育ちのピーター・クイル、宇宙一凶暴で毒舌のアライグマ・ロケット(声・ブラッドリー・クーパー)。その相棒で「僕はグルート」とだけ話せる動く木のグルート(声・ヴィン・ディーゼル)、緑の肌の美しき暗殺者・ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)、ガモーラと共に暗殺者・サノスに育てられた妹のネビュラ(カレン・ギラン)、サノスへの復讐(ふくしゅう)心だけで生きてきたちょっと抜けた破壊王・ドラックス(デイヴ・バウティスタ)、純粋な心の持ち主で人の心を操れるマンティス(ポム・クレメンティエフ)とくせ者だらけ。おまけにMCUの中でも、特に口が悪いであろう者たちが集っており、ちょっとした言い合いすらも笑えるシリーズだ。ところが、クリスマスシーズンに向けて作られた「ガーディアン・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル」は、ホロリとさせる一面もある。(以下、本作やMCU過去作品の一部ネタバレを含みます)

ピーターを元気付けるためドラックスとマンティスがハリウッドへ!


舞台は「ソー:ラブ&サンダー」(2022年)のその後。ピーターとガモーラは「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」(2018年)で両思いになるも、ガモーラがサノスに突き落とされて死亡してしまった。2019年の「アベンジャーズ/エンドゲーム」で復活したかと思ったのもつかの間、そのガモーラはピーターと出会う前の時代からやってきた人物だったため、彼女にピーターの記憶はなく、ピーターは最愛の人を失った状態になっている。

そんな失意のピーターを見ていられないと立ち上がったのが、マンティスとドラックスだ。季節はちょうどクリスマス。しかし、本当のクリスマスを知らない宇宙人たちは、ピーターにとって大切な思い出のイベントを汚すばかり。余計に塞ぎ込むピーターを見たマンティスは、ピーターを元気付けるために彼が“喜ぶもの”をプレゼントしようとする。そうして、ドラックスが思いついたのが、伝説のヒーローであるケヴィン・ベーコンだった!

ケヴィン・ベーコンがピーターへのクリスマスプレゼント!?


幼い頃に地球にいたピーターは、ケヴィンが演じた1984年公開の青春映画「フットルース」や1995年公開の「アポロ13」での役について、仲間に語っていたのだ。そのため、マンティスらはケヴィン・ベーコンこそが伝説のヒーローだと信じていた。そこでマンティスとドラックスは、ケヴィン・ベーコンを求めて、ハリウッドにやってくる。

どこからどう見ても人間ではない2人だが、そこはハリウッド。質の高いコスプレイヤーだと思われた2人は、観光客から写真を求められ、相当な札束になるほどのチップを得る。その後、ベロンベロンになるまでバーで飲んで踊り、ハリウッドを満喫したのちに有名人宅マップを手に入れ、ケヴィン(本人)の家を突き止め、インターフォンを押す。2人は「伝説のケヴィン・ベーコンを捜している」というが、本人から見れば、家まで押しかけてきたコスプレイヤー。「すまないが帰ってくれ」とあしらわれる。