――三浦義村を演じきった感想をお聞かせください。
面白かったです。とても感情的になる人物が多い中、義村は決して感情的にならない。感情的にならないということは、周りがよく見えている。いろんなことが巻き起こっている状況で、どう手綱を引いて、どういうふうに回避するのか、あるいは回避するようで入り込んでいくのか、みたいに、ずっと策を練っている感じがするので。
どっぷりハマっていく他の出演者がどこかうらやましいとも思ったけど、それをはたから見て最後までうまく立ち回っている義村のような登場人物って、ドラマではあまりいないですよね。どこか途中でいい人になる、というのはよくあるけど、ここまで最後まで一貫している人ってあまりいなかったので、そういう意味では本当に楽しいというか、やりがいがある、ある意味難易度が高い役でもあったかなと思います。
――義村と義時の関係をどのように捉えていますか?
義時ももうここまで来たらいろんな覚悟も踏まえているでしょうし、昔のよしみで甘ったれた関係を切り捨てているのも、義時は自分でその道を選んでいるところもあるだろうから。
二人の昔からの絆もあれば、そうしなければならない新しい時代背景というのもどんどんプラスされていく中で、最後の最後にあんなふうに終われてよかったなと思います。
――義時に「太郎(泰時)を助けてやってくれ」と託された時のシーンについてお聞かせください。
ここまで生き抜いている義村というのは、義時にとって「生きる」という意味ではものすごい信頼感があるんじゃないですか。「こいつについていけば北条は滅びない」という、強い信頼みたいなものがあるのかなと思いました。
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