――トウを演じきった思いをお聞かせください。
オリジナルキャラクターでしたので、参考にできる歴史の資料もなく、自分がいったいどういう人生で、どう終えていくのかと想像を楽しみながら現場にいたんですけれども、なんとなく自分で「きっと悲しい結末だろうな」みたいな予想はしていたんです。
実際に、三谷幸喜さんからも実は「悲しい結末になる」ということをお伺いしていて「まぁそうだよな」と思っていたんです。でも、善児(梶原善)を討った後、三谷さんからご連絡をいただいて「トウは希望にしたい」と言っていただき、今こうやって13人の子どもたちとまた新たな道を切り開けるということをすごくうれしく思いますし、やっと生きる希望が湧いて救われるような思いで気持ちよく鎌倉時代を駆け抜けることができたなと思います。
――子どもたちに武芸を教えてあげてほしいと政子から頼まれるシーンはいかがでしたか?
多くの人を暗殺しておいて、自分が人を育てるだとか、人と一緒に生活をするなんて許されないことだと正直思っていたんです。きっと一人で孤独に死んでいくのだろうなと思っていたので、子どもたちの姿を見たときに、許しを得ようとする自分がいて。
この子たちに教えることによって、自分が犯した罪は大きいですけど、少しでも善児や殺してしまった人たちへの…なんて言うんですかね、本当に言葉にするのが難しい(笑)。
なかなかまだ整理はついていないですけれども。でもこれから始まるという部分もあって、トウは人に教えたこともなければ、子どもと接したこともほとんどない。(善児とともにかくまっていた頼家の長男)一幡様はいましたけど、それはきっと彼女なりのフェイクだったと思うので、本当に心から誰かと接するというのはトウ自身、初めてだったと思います。
そんな未来を想像しながら最終回を終えたんじゃないかなと思っています。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)