そして、いよいよ男女混合戦へ。冒頭の男子団体戦のときもだが、白熱した試合が繰り広げられ、ドラマ、演技であることを忘れるほどに力が入る。
これまで回を重ねながら見てきた、相撲の魅力に取りつかれ、葛藤や困難を乗り越えてきた穂香や亮太たちの真剣なまなざしと、全身で相手に挑んでいく姿に、劇中の観客たちと同様に「がんばれ!」と自然に口に出てしまう。本作の作り手と演者の熱意がこもった実に見事なシーン展開だ。その迫力とアツさを存分に感じていただくために、試合の結果はここでは控えたい。
映画「シコふんじゃった。」から30年。女性が土俵に上がることは禁じる伝統をまだ残す相撲界において、男女混合戦を行うという新しい時代の幕開けへの希望を本作では見せる。いつか、本当にそんな日がくるかもしれない。
ちなみに、最終回でも映画「シコふんじゃった。」の出演者がサプライズで登場し、映画ファンを最後まで楽しませてくれる。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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