――第3期ではどういった部分を大切にしてお芝居をされたのでしょうか。
今回は(演出の)一貴さんともお話させていただいて、1期の頃のお芝居に少し戻してみようということになりました。なので、非常に「岸辺露伴は動かない」というタイトルに近いというか、「受ける」ということを意識しながらお芝居をさせていただいたと思います。犬のお芝居を受け、柊木(陽太)さんのお芝居を受けというやり方をしていました。自分から能動的にお芝居をふっかけていくというやり方を極力少なくしているので、そういった意味では1期とは少し違いますが、ベースは1期に持ってきた気はします。
――バキン(犬)との撮影はいかがでしたか?
今回、小犬から成犬までご一緒させていただいたのですが、実は小犬の子が撮影を重ねていくうちに、あまりにも成長が早くて重みが明らかに一週間前と変わってくるんです。大型犬の子犬だったので成長がこんなにも早いのかと驚き、成犬の子との撮影ではこんなに引っ張り回されてしまうのかというくらい引っ張り回されてしまって…、大型犬を飼うのは難しいなと思いました。
――「ジャンケン小僧」では心理戦が描かれると思いますが、柊木さんとの撮影はどのような感じでしたか?
柊木さんはとても大人っぽい方で、お芝居に対してのこだわりや自分のお芝居の仕方、お芝居の質感のようなものを把握できている方だなと思いました。なので、お芝居で会話していく上でふたりの心理戦が繰り広げられている感じは出せたのではないかと思います。あまり僕は共演者の方と(お芝居の)相談をするということをしなくて。「こうしてみるといいんじゃないですか」とか「こういうふうにしたいと思うのですが」と言った時点で、ある意味気を遣わせてしまうと考えているので、お芝居の中でキャッチボールできれば良いかなと思っています。それは、柊木さんにおいても変わらず柊木さんがお出しになってくる芝居を受けて演じたいなと心がけてやっていました。
――ジャンケンはお得意ですか?
脚本で読ませていただいて実際に撮影を重ねていくと、確率というよりも運の問題があるなと思いました。得意不得意で言うと、台本に書かれているのは「グー」なのになぜか「チョキ」を出してしまうことがあって…。リハーサルの段階で「それだと負けてしまいます(笑)」と言われてしまいました。柊木さんはちゃんと出せるのですが、僕は「あれ?ここでグー出すんだっけ、チョキ出すんだっけ?」という感じになってしまって。