――「ジャンケン小僧」が映像化される上でリクエストしたことなどはありますでしょうか。
原作を今回の実写の世界に落とし込むにあたって、原作のストーリーをそのまま描くことが難しい部分というものはどうしても出てきてしまうと思います。ただ、小林(靖子)さんがお書きになられている台本は完璧だと僕は思っていて、原作のファンの方々も納得できるような内容に仕上がっていると思います。
お芝居としては、子どもだからということを全て排除してお芝居をしていると思います。子どもだからしょうがない、子どもだから大目にみるという感覚は、露伴には一切ありません。これまで子どもにサインを求められた時も対等な人間として見ていましたし、そういうことはなかなかできそうでできないと思うので、それは露伴から学ぶことができました。
――「ジャンケン小僧」のみどころを教えてください。
露伴は、(柊木さん演じる)大柳くんに対して最初から圧をかけるんです。背に腹は代えられない状況になったら人間は誰でも必死になると思いますし、それを最初から全力を出せる岸辺露伴はすてきだなと思いました。最初から全力で当たろうとしている、周りの目を気にしていない姿には、僕自身とても影響されていると思います。
――3期目だからこそ自然に岸辺露伴を演じられる部分はありますか?
アウト・オブ・コントロールになってしまうからこそ気をつけたいなという部分もありました。僕は、直接伺ったことはないですが、荒木先生は、マルチバースという概念をハリウッドの映画などが取り入れる前から漫画に落とし込んでいるのではないかという感覚があります。なので、僕が一本芯を通して露伴の人格に整合性をつけて演じなければいけないなと思っていました。自分の中で腑に落ちるよう、非常に気を遣っていたかもしれません。