「平凡な外見が強み」注目の韓国女優キム・ヘジュン“ファンキーかわいい”女子役に挑戦<コネクト>

2022/12/30 11:10 配信

ドラマ レビュー

チェ・イラン役のキム・ヘジュン「コネクト」より(C)2022 Disney and its related entities

映画「クローズZERO」「殺し屋1」などの監督・三池崇史がメガホンを取り、「愛の不時着」「トッケビ」などで知られるスタジオドラゴンが制作したクライムファンタジースリラー「コネクト」。同作で主演のチョン・へイン演じる不死身の男のピンチを助ける小説家志望のチェ・イラン役として出演するのがキム・ヘジュンだ。話題作に続々出演し活躍の幅を広げている彼女にスポットを当てる。

主人公に近づく謎の少女・イラン


「コネクト」は同名のウェブトゥーンが原作。不死身の男・ドンスが、臓器密売組織に奪われた自分の右眼が連続殺人鬼に移植されたことを知り、目玉を取り返すために犯人を追うストーリー。ディズニープラス「スター」のオリジナル作品で全6話一挙独占配信中だ。(以下、ネタバレを含みます)

「コネクト」より(C)2022 Disney and its related entities


「コネクト」と呼ばれる不死身の身体を持つドンス(チョン・ヘイン)は、帰宅途中に臓器売買集団に拉致されて、体を切り裂かれ、両眼もくりぬかれるが、傷口は見る見る塞がり、左眼も体に戻る。その時、闇医者が仲間を呼んだために、彼は右眼を残したまま逃げるしかなかった。

そして、その右眼は別の人間に移植される。ドンスが動画サイトにアップしている自作曲を移植相手が耳にすると、その相手が見ている世界が共有されるようになるのだが、彼の右眼を移植されたのは、韓国中を震撼させている、死体を彫刻のように加工して大衆の前に展示する“死体アート”の連続殺人鬼だった。ドンスは眼を取り返すために犯人を追っていく。

ドンスは臓器ハンターたちに追われ始めるのだが、彼がピンチに陥るたびに、どこからともなく現れて助けてくれる女性が…。彼女は、チェ・イランと名乗り、幼い頃に「コネクト」に助けられた事があり、いつか「コネクト」を題材に小説を書きたいのだと告げた。

特異な体質のせいで、子供の頃から「化け物」と避けられて孤独な人生を送ってきたドンスは、ズケズケと自分の領域に入ってくるイランに最初は戸惑うが、次第に魅かれていく。そして、彼女も実は自分と同じ「コネクト」だと知り、2人の関係は深まっていく。

「イランが登場する場面、全て面白かった」


イランは、自分が不死身だからか、他人を傷つけることに躊躇しない。ドンスに初めて会った時も、「コネクト」かどうか確かめるためにいきなり彼の脚を切り裂いてたし、邪魔だと思ったら容赦なく殺してしまう性格だ。これは、キム・ヘジュンが「コネクト」の前に出演した「調査官ク・ギョンイ」で演じたサイコパスの連続殺人犯・ケイに通じるところがある。出演作を選ぶ基準として「私とは反対の、強くても弱くても自己主張をする人物に魅かれる」と語る彼女は、「イランもケイ同様、普段の自分には無い果敢さがあって魅力的でした。でもケイよりイランは強烈に私に近づいてきたんです」と話していた。

加えて、台本を読んで「イランが登場する場面、全て面白かった」と言い、「いきなり現れて、自分の言いたい事ばかり言って消えるじゃないですか。そんな歯切れの良い面にも魅かれました。そして、誰よりも目的意識が大きくハッキリしている上に、野望がある点も良かったです」と、イランへの好感を語った。

イランは「ファンキーかわいい」女子

「コネクト」より(C)2022 Disney and its related entities


三池監督は、彼女を選んだ理由を「純粋でかわいさに魅かれたから」と語っている。「監督がイランについて“ファンキーかわいい”と言ってたんです。それで、どんなスタイルをお望みなのか分かり、ビンテージショップの一点物を自分なりに着こなす感じかな、と思って、私物の使用感のある服を持ってきました。誰も真似できそうにないイランならではのスタイルを作るために、たくさん会議をしました。新人類なので、普通の人より新陳代謝が早いだろう、と考えて、髪の一部を白くしたり、指先を赤くしたりしたんです」と、ビジュアルにも「コネクト」の特性が出るように工夫したそうだ。

また、「私から見てもイランは変わった子だと思いました。突然登場して突拍子もない行動をする。服装も変わってて、ある意味、存在自体がおかしいので、あまりにもマンガ的に演じてしまったら、私1人やりすぎて浮くと感じました。実際、普段使わないようなセリフもあったんですが、最大限理解しながら何とか自然に表現するために努力して、バランスを取ることに集中しました」と、特異な役柄に対する苦労も覗かせていた。