THE RAMPAGE長谷川慎が語る、役として生きる楽しさ 初主演舞台で自身の“芯”からの成長目指す

舞台作品の良さは「儚いところ」

「ロミオ&ジュリエット」ビジュアル※提供画像


──今回の「ロミオ&ジュリエット」はBunkamura シアターコクーンでの上演。長谷川さんは、舞台作品で言うとREAL RPG STAGE『ETERNAL』、REAL RPG STAGE『ETERNAL2』-荒野に燃ゆる正義-の出演経験がありますが、舞台の魅力はどのように感じていますか?

舞台の良さは儚いところですね。映像に残るパターンもありますけど、基本的に舞台は生ものだから。「ETERNAL2」だったら2ヶ月くらいかけて稽古をしてきたのに、10数公演やったら終わり。その日来た人しか観られない数時間のために、何ヶ月も時間をかけて作り上げる。その儚さが良いなと思います。あと順録りしないことの多い映像作品と違って、舞台は頭から終わりまでを2時間くらいで演じる。流れに沿って感情を持っていける感じが、すごく演じていて楽しいですね。順を追って展開が生まれて、そこに気持ちが生まれる。気持ちの作りやすさは「ETERNAL」をやらせてもらって感じた舞台の魅力です。

──2022年は「ETERNAL2」で舞台、「HiGH&LOW THE WORST X」で映画に出演されました。この中で得たものはどういったものでしたか?

やっぱり「ETERNAL2」は大きかったです。前年の「ETERNAL」に続いて2回目ということもあって、自分的には気持ちの余裕がある状態で挑戦させてもらえたので、スタートの位置が上がっていて。「自分の役をもっとよくしよう」という感覚でやれましたし、殺陣も前作で経験していたので、覚えるのも早かったし形にも磨きをかけられて。すごく高い経験値を得られた舞台でした。

THE RAMPAGE・長谷川慎撮影=友野雄


表現には、自分自身のブレない芯がないといけない


──先ほど、お芝居の魅力として、アーティスト活動をしている自分とは別の人生が歩めることとおっしゃっていましたが、逆にアーティスト活動とお芝居で似ていると思うところはありますか?

表現するという意味ではどっちも同じ。だからこそ、どちらにおいても、自分自身のブレない芯みたいなものがないといけないなと思っています。アーティストとしてステージに立っているときも、ステージに立っていないときもですけど、キラキラした魅力のある人でいないといけない、凛としていようという感覚は常に持っていますし、お芝居のときもどんな役であれ、自分の芯みたいなものを持っていないと伝わらないと思っていて。つまりは、お芝居をするときも、アーティストとして発信するときも、日頃の自分の考えていることとか、自分の人生が出ると思うんです。だからこそ、普段から人としてちゃんとしようとか、いろんなものを吸収しようとか、そういう自分のブレない芯は共通して持っています。

──その芯は、いろいろな経験をするなかで、ブレてしまったり変化していったりはしないのでしょうか?

変わんないですね。良い意味では変わっていきますけど……変わるというか、いろいろな経験を経て芯が成長していく。でも大元の基盤は変わらず、という感覚です。

──ちなみに、そのご自身の芯を言葉にしてくださいと言ったら言葉にできますか?

何だろうな……。見られる職業なので、しゃべり方もそうですし、伝え方もそうですし、その辺を歩いているとき、中目黒を歩いているとき、どんな瞬間を切り取ってもカッコよくいるというのは、意識していることですね。何か物事を進めたり選択したりするときも、踏み外さない、ダサいことをしない。グループの中で何かを決めるときも、他の人が違うことを言っていたとしても「自分はこうです」って言える自分を作っておくことが、自分のブレない芯なのかなと思います。

THE RAMPAGE・長谷川慎撮影=友野雄