テレビ大好きイラストレーター・渡辺裕子さんが、お気に入りの番組をかわいいイラストで紹介する連載「いつもテレビをみています」。第7回はBS朝日で放送中の「ウチ、"断捨離"しました!」(毎週火曜夜9:00-10:00)をチョイス。
「メイクアップアーティストにメイクしてもらって別人のように美しく」とか、「スタイリストに素敵な服を選んでもらう」など……「プロの力で大変身」系の番組って楽しいですよね。その中でもいわゆる「汚部屋」と言われるような、散らかった部屋がプロの手伝いによって片付いていくものが、私は大好きです。見ているだけで自分の部屋もきれいにされたような気分……錯覚ですが。「ウチ、"断捨離"しました!」は「断捨離」の提唱者やましたひでこさんが、悩める人のおうちを訪ねて断捨離の極意を伝授、最後にはタイトル通り「断捨離しました!」と言える結果になるという、プロによる大変身の気持ちよさを存分に味わえる番組です。
テレビのこちらから散らかった部屋を見ていると「あれもこれも捨てたらいいのに」と思うけれど、そこに住んでいる人たちは「思い出の品だから」「大事な人からもらったものだから」「いつか使うかもしれないから」などの理由があって、そのままにしている。どの方も、過去を捨てられず、未来を不安に思って、物を手放せない。その気持ちわかるなあ。私も、今は使ってないのに捨てることができない物に囲まれている。テレビの中の依頼者を「なぜ捨てないの」とはとても言えない。
そこにやってくるのがやましたひでこさん。まず依頼者に「この家をあなたはどう思うの?」と本当の気持ちを聞き、片付けてどうなりたいのかを自分で言えるように導いていく。そして片付けができない心の理由を鋭く指摘して、何が問題なのか、目標はなんなのかを自覚させていく。ただ「家をきれいにしましょう」ではないところが、さすがだなあ…と思います。エンディングでは依頼者さんたちの表情まですっきりして、家だけでなく心の方も整理されたんだなとわかる。見るたびに「よし捨てよう!」という気持ちになるから、たぶん見続けていたら私の家もきれいに……なるといいなあ。あ、ナビゲーターの平泉成さんののんびりと優しい声も、この番組の気持ちよさの理由の一つだと思います。
■イラスト・文/渡辺裕子
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