<草なぎ剛>復讐に燃える男から頬こけた病人まで…視聴者をくぎ付けにする驚異の“憑依力”

2022/12/31 11:10 配信

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草なぎ剛※2022年ザテレビジョン撮影

2022年も残すところわずか。早くも2023年1月期の連続ドラマの予告が各局CMに流れ、ドラマファンの期待を集めている。中でも特にSNSを中心に盛り上がりを見せているのは、「嘘の戦争」(2017年1月期)から6年ぶりに帰ってきた“戦争シリーズ”の第3弾「罠の戦争」。主演は、「嘘の戦争」以来の民放連続ドラマ主演となる草なぎ剛だ。(以下、“戦争シリーズ”ほか過去作のネタバレを含みます)

第3弾では“先生”に裏切られる議員秘書に


“戦争シリーズ”は、裏切りや挫折でどん底に落ちた主人公が壮絶な復讐(ふくしゅう)を遂げる様をスリリングに描いたシリーズ。第1弾「銭の戦争」(2015年)は韓国ドラマを原作に、金に苦しめられた男が金貸しとなって非情な社会に復讐するストーリーが描かれ、驚きと爽快感のある展開にドラマファンが熱狂した。

続く第2弾「嘘の戦争」は後藤法子氏のオリジナル脚本で、家族を殺された少年が詐欺師となり30年後に真犯人に復讐するストーリー。最終回、真犯人に復讐を遂げた主人公・浩一(草なぎ)が別の人物に刺され、死亡した…かに見えたが実はそれが浩一自身の仕組んだ芝居で、というどんでん返しに次ぐどんでん返し展開はSNSでも大反響。緊張感あふれる復讐劇を演じ切った草なぎは、「第92回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」主演男優賞に選ばれた。

金貸し、詐欺師、ときて2023年1月16日(月)から始まる第3弾「罠の戦争」で演じるのは議員秘書・鷲津亨(わしづ・とおる)。国会議員の“陰”となって奔走し、支援者たちの陳情をさばき、スキャンダルの種をつぶすなど国会議員“先生”に長年尽くしてきた亨にある日、息子が瀕死の重傷を負う事件が降りかかる。

そして“先生”から言い渡されたのは非情にも、その事件の“もみ消し”指示。自分を殺し、我慢を重ねて仕えてきた“先生”に切り捨てられ、亨の中で何かが大きく変わる――。シリーズ第3弾は“政治”を舞台に、スリリングでスカッとする復讐劇が展開していく。

俳優・草なぎ剛の“すごみ”

※画像は草なぎ剛Instagram(tsuyoshikusanagi_official)より


草なぎのすごさは、役を演じている時、視聴者や観客の脳内から“草なぎ剛”の気配を完全に消し去ってしまうことだ。「銭の戦争」「嘘の戦争」でも、画面の中で歯を食いしばり、憎しみをエネルギーに変えてターゲットを追い詰める姿は、SNSで穏やかなほほ笑みを見せる彼とはどうしても重ならない。

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