斎藤工「ここには山田孝之が立っていたんだろうな」“主演オファー”時のエピソードにポツリ

2023/02/08 20:45 配信

映画 会見

映画「零落」で主演を務める斎藤工※ザテレビジョン撮影

斎藤工が、2月8日に都内で開催された主演映画「零落」完成披露プレミア上映会舞台あいさつに出席。共演の趣里玉城ティナ、メガホンをとった竹中直人監督、そして原作者・浅野いにおと共に作品への思いを語った。また、竹中監督から斎藤に主演オファーをした際のエピソードなども明かされた。

主人公に「“心当たりしかなかった”」


主人公・深澤薫役の斎藤にとって、浅野作品の中でも「零落」は特別な位置付けにある作品だという。主演という形で本作に向き合い、斎藤は「“心当たりしかなかった”というか。原作に出合ったのは5、6年前なんですけど、『ミドルエイジ・シンドローム(中年症候群)』という必殺技みたいな言葉があるらしくて、まさにそれだったのかもしれない。気持ちが痛いほど分かるというか、自分のことなんじゃないかというくらい、立場は違えど“零落”という感覚は大いに共感しかないですし、共鳴しました」と現在進行形で主人公に共感を覚えていることを明かす。

また、「つらいような楽しいようなつらい時間ではありましたが、それが間違ってないと出来上がったものを見て思いました」と撮影時は“つらい”こともあったものの、完成した作品の出来に胸を張った。

竹中直人※ザテレビジョン撮影

斎藤工しか深澤は考えられなかった


そんな斎藤が主演に決まったきっかけは、竹中との食事中の会話だったそう。竹中は「工と山田孝之さんと3人で『ゾッキ』という映画を撮って、いつも3人で宣伝していたんですが、その時はたまたま孝之が仕事で来られなくて、工と2人で宣伝した帰りにご飯を食べに行き、『次は浅野いにおさんの“零落”を撮りたいと思っているんだよ』って言ったら、工が『大好きです!』って。『じゃあ、深澤やる?』って言って(笑)。その時の工の顔で(この企画は)一気に進むな、という気持ちでした。その瞬間を何度も思い出すんですが、もう斎藤工しか深澤は考えられなかったです」と当時のエピソードを告白した。

さらに、竹中は「工にはとにかく『聞き取りづらい声でしゃべって』みたいなことはよく言ってたかな。それをMEGUMIにツッコんでもらうという感じで、基本的に声がクリアじゃなくて、『ずっと下向いてて』とか、『前を向かないで』みたいな感じで話したことを思い出しました」と斎藤に対する演出について語る。