しかし、稀咲はもう一つ仕掛けをしていた。それは柚葉を教会に来させること。柴家の問題に口を挟んできたタケミチをボコボコにする大寿。そんな時、柚葉が音もなく教会に現れ、背後から大寿を刺す。だが、タケミチが叫んだことで、深傷を負わせることはかなわなかった。
この最中に大寿から気になる発言があった。タケミチは、大寿の暴力から柚葉を守ろうとして、八戒が兄殺害を計画したと思っていたが、そうではなさそうだ。大寿は八戒に「テメェの秘密を話そうか?」と言い、タケミチには「八戒はオマエの思ってるような奴じゃない」と言い放った。
タケミチたちの最初の計画は稀咲の裏切りによってなくなってしまったが、八戒が大寿を刺し殺すということは阻止することができた。しかし、予想していなかった柚葉の登場と、柚葉が大寿を刺すということ。こちらもタケミチが叫んだことで結果的に柚葉が大寿を殺すのを阻止したことにはなったが、さらに状況は混沌としてきたようだ。
元の歴史でも八戒は大寿を殺してないのでは…そんなことがタケミチの頭をよぎる。そう、全てが稀咲の計画通りだと。大きな思い違いをしていたのではないかと気付くが、それよりも、目の前の出来事にどう対処できるのかが大きな問題。このままでは大寿が柚葉を殺してしまいそうだ。一気に決着をつけられると思っていた聖夜。まだまだ大きな波乱の序盤に過ぎないのかもしれない。
いずれにしても計画通りにすんなりいくとは思えなかったが、あらためてまざまざと見せつけられた大寿の圧倒的なパワー、威圧感、相手が誰だろうと容赦ない暴力に寒気立つ。終盤には不穏なセリフと涙もあったが、次回どうなってしまうのやら。最悪のシナリオを想像すると、今から震えが止まらない。
◆文=田中隆信
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