“サトミツ”佐藤満春が語るコミュニケーション術…秘訣は「温度を合わせる」

佐藤満春※ザテレビジョン撮影

オードリーのオールナイトニッポン」など数多くのレギュラー番組を数える放送作家、トイレ・掃除の専門家、ラジオパーソナリティ、お笑い芸人など様々な顔を持ち合わせる“サトミツ”こと佐藤満春が、自叙伝エッセイ「スターにはなれませんでしたが」を出版する。そんな佐藤は「自分のことなんか誰が興味あるんだ」としつつも、「いつか自分の頭の中で考えたいたことを本にしたいとは考えていた」と出版の経緯を明かす。また、サトミツ流の“コミュニケーション術”や、放送作家としても携わる日向坂46松田好花についても語った。

自虐は飽きた…「何を言われてもいいからちゃんとしたものを作りたい」


――まずは、初のエッセイを出版した率直な感想から聞かせてください。

「自分のことなんか誰が興味あるんだ」と思いつつも、いつか自分の頭の中で考えたいたことを本にしたいとは考えていました。いつ終わるかもわからない芸能生活ですし、「こういったスタンスで仕事をしてきた」ということを形として残したいと思っていたんです。僕の表現活動における大きなものが一つ残せたと考えるとうれしいですね。

――なるほど。

数年前であれば“自虐”の軸が強かったかもしれません。「僕なんかが本なんか出しても、どうせ売れないだろ」という気持ちがもっとあったと思いますが、ある時から「どうせ本を出したところで大したことにならないんだから、やればいい」と吹っ切れたんです。「僕なんて」という言葉って、要するにハードルを下げる作業じゃないですか。そういった自虐はもう飽きちゃったというか。「別に何を言われてもいいからちゃんとしたものを作りたい」と考えるようになりました。

芸能界は「自分に見合ったところに辿りつけばいい世界」


――「僕なんて」と自虐的になってしまったのは、様々な”スター”を間近で見てきたことも関係しているのでしょうか。

色々な才能を近くで見てきたことも、もちろん関係していると思います。あとは冷静に自分と向き合って考えても、僕にはスターになるような素質も素養もなかったと思いますし。ただ、それを別にどうとも思っていないというか、生まれ持ったものだからしょうがないし、恥ずかしくもありません。努力の総量でカバーできる部分が少なからずあるのも事実だし。真面目に生きてなんとかなることもありますし。

たしかに、芸能の仕事をするにあたって目指さなきゃいけない山の先にはキラキラした世界が広がっているものとばかり思っていました。けど、全然そんなことはなくて自分の素養と向き合った上で、自分に見合ったところに辿りつけばいい世界なんですよね。だって僕が今、超ギラギラして「ゴールデン番組のMCをやりたい!」って言ってたら、頭おかしいじゃないですか(笑)。