これまでも患者を通して社会問題を斬ってきた本作。今回は、“いじめ”を加害者が教師であるという角度から取り上げ、問題提起した。
スペードは若いがゆえに暴走気味となってしまったが、遙を救いたいという熱い気持ちが原動力だった。夏美や里佳の何とかしたいという一生懸命さも胸を打った。
「救ったとして生きられるのか?」というエースの問いに、「遙にはこんなバカなことをする仲間がいるんだ」「遙はちゃんと生きられるから。俺が守るから」と、スペードではなく白瀬として答えた。
遙はエースのオペで意識を取り戻し、学校へ行けるまでになった。だが登校初日、遙は林の腹部をカッターナイフで刺してしまった。
それを不正アクセスしている防犯カメラを通して見て「こんなことになるなんて。遙を助けたかったんだ」と肩を落としながら言うスペードに、「それはこれからもできる。ちゃんと生きられるって言ったのはお前だろう」とエース。
命が救われても、いじめで壊れてしまった心はどうにもならなかったのか。ほろ苦く、後味の悪さがあったが、エースの言葉が未来につながることを願う、ビターエンド。
そんな物語を日向亘、畑芽育、池間夏海、竹内カンナという若手俳優のみずみずしい競演でけん引した。
なかでも、闇医者チームの一員としてレギュラー出演する日向。スペードは人とコミュニケーションをとることが苦手な人物だったが、今回は喜怒哀楽を表に出して熱演し、チームの一員への認識を深める変化を好演した。
次回、2月26日(日)放送の第8話では、ついにエースの過去が明かされる。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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