吉高由里子と北村匠海が大人のラブストーリーを繰り広げている「星降る夜に」(毎週火曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)。2月21日に放送された第6話で、「雪宮鈴は人殺し」とSNSに書き込み、鈴(吉高)を付け回してきた謎の人物を演じるシークレットキャストが、ムロツヨシであることが判明した。
同ドラマは、のどかな海街を舞台に、感情を忘れて孤独に生きる産婦人科医・雪宮鈴(吉高)と、音のない世界で自由に生きる10歳下の遺品整理士・柊一星(北村)という、命の“はじまり”と“終わり”をつかさどる対照的な二人が「星降る夜」の出会いを機に、世の中のさまざまな既成概念を鮮やかに飛び越えながら運命の恋を育んでいく物語。
2018年に大石静氏脚本ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」(TBS系)で、若年性アルツハイマー病に侵された妻への純愛を貫く小説家を演じたムロ。ところが今回、大石氏が信頼するムロに託した役は、強い夫婦愛ゆえに心が壊れてしまった男・伴宗一郎。
伴は5年前、妊娠した妻の命を救うことができなかった鈴を逆恨みし、医療裁判を起こすも、鈴に落ち度はなかったため敗訴。裁判が終わって3年がたった今も、なお恨みを募らせ続けているという役どころ。
脚本を読み、「大石さぁーん、そんなストーリーにしないでぇ、俺出さないでぇ、やめてあげてぇ、俺でなければすてきな美しい世界なのだからぁ」と思わず心の中で叫びつつも、「申し訳ねぇな、けどやり切らんとな」と奮起したというムロ。
その俳優魂は見事に芝居に昇華され、顔はおろか、キャストクレジットすら白塗りで隠されての初登場となった第3話で、握りこぶしを震わせながら鈴を尾行する姿が映し出されるや、震え上がった視聴者がこぞって「キャストはいったい誰なのか!?」と考察を開始。
その後、第4話で映し出された目元のアップ、さらに第5話で「人殺し!」と叫ぶ声を受け、ネット上では「この声、ムロさんな気がする!」「ムロさん×大石さんの『大恋愛』タッグだったら激熱!」と、“謎の人物=ムロツヨシ”と推察する人が急増していた。
実はこの考察合戦、ムロ本人もチェックしていたそうで、「声だけで『もしかして? ムロ?』と思ってくれた方がいたみたいで、うふっとも思えましたが、後に恨まれるだろうな、と。とあるすてきな俳優さんのお名前を挙げている方もいたと聞いて、その方たちに『すまん俺だ、俺ですまん』とも思いました」と、今日までの素直な心境を打ち明けた。
第6話ラストでも不敵な笑みを浮かべ「また人殺してませんか?」と詰め寄るなど、何とも言えない気味の悪さが漂う伴になりきり、吉高演じる鈴をとことん追い詰めきたムロ。過去にドラマ「豆腐姉妹」(2010年、WOWOW)などで共演した吉高も、ムロの鬼気迫る芝居に心底戦々恐々とした様子。
今回「星降る夜に」で、数年以上ぶりに仕事で顔を突き合わせたという二人。ムロいわく、「久々とは思えないくらいの良い距離感で世間話をした後の撮影で、『もうヤダ、ほんとにヤダ』と吉高さん」と言っていたそう。
俳優としては“してやったり”の反応を目の当たりにしたムロは「私は少しだけ成長して、しっかり嫌われてあげられる俳優になってあげられているのかもしれません。吉高さんの感想をドラマの全撮影が終わってから聞きたいな」と、手応えをにじませた。
そんなムロが演じる「物語後半戦のカギを握る伴」が、2月28日(火)放送の第7話ではさらに暴走することに。伴の「悲しい過去」の全貌が明かされると同時に、鈴がさらなるピンチに直面してしまう。
ムロは、「皆さん、お邪魔します。本当にお邪魔します。私を嫌い、恨み、憎んで、そして他の登場人物の方たちを思いっきり愛してくだされば」と、殊勝に視聴者へ呼び掛けた。
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