――本作ではみちおが東京裁判所を去って2年。岡山地方裁判所秋名支部で裁判官をするみちおと、裁判官の「他職経験制度」により弁護士となった坂間が、ある事件をきっかけに出会うところから物語が展開します。ドラマとはまた少し違ったシチュエーションで感じたことはありますか?
黒木:坂間は弁護士として働いているので、これまでとは違う立場でみちおと再会します。まず、そういう制度があること自体が面白いと思いました。
竹野内:坂間さんは弁護士になってからもとにかく真っすぐで不器用、壁にぶつかったときに不意に見せるもろさというか、そういったところがとても人間らしくて。そんな坂間さんの心が成長していく姿を見て、自分を重ね合わせる人も多いのではないでしょうか。そういった部分からも何かを感じていただける作品になったのではないかと思います。
黒木:ドラマから通じることですが、誰にとっての正義なのか、真実なのかを今回も学びます。真実を暴くことが、ある人にとっては正義にはならないけれど、正義を貫かないと真実が手に入らない…。迷って悩んで…その揺れが描かれています。
竹野内:法は揺るぎないものですし、自分の中の正義や真実は頭の中では分かっているつもりでも、やっぱりなかなか正しい答えは見つけられません。多分それをもがきながら追求していくことが、生きていくということなのかな…と感じました。
――本作ではみちおと対立する防衛大臣・鵜城英二に向井理、坂間がバディを組む人権派弁護士・月本信吾に斎藤工と新たなメンバーを迎えていますが、そのことについても教えてください。
黒木:月本との出会いは、坂間にとってすごく大きな影響があって。月本はみちおとみちおとはまた違った強引さがあり、みちおとは違った振り回され方をしました。それがとても楽しかったです。
竹野内:鵜城さんは何年後かの彼にぜひお会いしたいと思わされます。今回みちおは、坂間さんに対して直接助けたりはしないですが、必ずヒントを渡してて、みちおの坂間さんに対する期待や信頼がすごく垣間見られます。犬猿の仲のように見えるコンビですが、実は最強コンビじゃないかと思います。
◆取材・文=玉置晴子
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)