<東リベ>マイキー、“懲りないことが取り柄”のタケミチに絶大な信頼 タケミチの魅力が詰まった“聖夜決戦”

2023/03/23 07:10 配信

アニメ レビュー

「『東京リベンジャーズ』聖夜決戦編」第34話より(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会

TVアニメ「『東京リベンジャーズ』聖夜決戦編」(毎週土曜深夜2:08-2:38ほか、MBSほか/ディズニープラスで定額制見放題独占配信)の第34話「The light of my life」が3月12日に放送・配信された。タケミチは12月25日の深夜、千冬と一緒に教会にやってきた。柴八戒が、兄であり黒龍(ブラックドラゴン)の総長である大寿を殺害することを止めるために。形勢不利な中、懲りないことだけが取り柄のタケミチが大寿に必死で食らいつき、マイキーとドラケンが駆け付け、この大騒動を収束させた。誰一人命を落とさずに黒龍を壊滅させたことで、タケミチはミッションを果たすことができた。タケミチの魅力、そして周りの人たちのタケミチを見る目、思いが伝わってくる非常に内容の濃い回となった。(以下、ネタバレを含みます)

タケミチ、“振った”ヒナタと再会


精魂尽き果てて気を失ったタケミチをバイクの後ろに乗せてマイキーがやってきたのは、ヒナタの所。聖夜決戦の前日、タケミチはヒナタを一方的に振っていたので、非常に気まずい空気に。しかし、タケミチにとって、ヒナタと向き合うことも大事なミッションだと言える。振られた後、ヒナタは父親がタケミチに話をしたことが“別れ”につながったと分かり、父親を問い詰め、「ヒナはタケミチ君の中身が好きなの!」と、見た目で“不良”だからと切り捨てようとする父親に本心をぶつけた。「ヒナがどんな辛い時だって絶対助けてくれる人なの!!」と。

家を飛び出し、神社でお祈りをするヒナタに声をかけてきた人物がいた。それはマイキーの妹のエマだった。ヒナタはエマに経緯を話すと、「この件はウチに任せな!」と言って、ドラケンに連絡し、タケミチを探すようにお願いした。ドラケンと一緒にいたマイキーは、三ツ谷のバイクの音を聞いたような気がしていたことから、その音を聞いた方面に戻ることに。その時にエマから「ヒナん家の前で合流ね!」と言われていたから、マイキーがタケミチをそこに連れてきた理由も判明。

タケミチに会っても何も言えないかもしれない。泣いてしまうかも。ヒナタはそう思っていたが、ヒナタが泣く前にタケミチが大泣きし、侘びながら「救うって誓ったのに」「絶対守るから…!!たとえ…君が死んでも」と、現代で起こったヒナタの亡くなる場面を思い返し、そんな未来にさせないという強い思いを伝えた。もちろん、ヒナタは何のことか分かっていないが、「初詣 、連れてって」とお願いして、無事仲直りすることができた。

その様子を見ていたドラケンは「女に弱くて 喧嘩も弱くて 、でもいざって時は頼りになるホント“あの人”みてぇだな タケミっちは!」という言葉を放ったが、マイキーも同じことを感じていたようだ。“あの人”とは、マイキーの兄・真一郎のこと。再びタケミチを後ろに乗せてバイクを走らせるマイキーは、親はいなくて、祖父とエマとの3人暮らし、妹のエマは母親が違うということをサラッと告白。10個上の兄がマイキーとエマの親代わりだった、ということも。

「『東京リベンジャーズ』聖夜決戦編」第34話より(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会

マイキーが認めるタケミチの強さ


その兄・真一郎が亡くなったことを理解できなくなる時があることも明かした。「そういう時はいつも頭が真っ白になって右も左も上も下もわかんなくなっちまう 何が正しくて何が間違ってんのか」という言葉に、タケミチはマイキーの危うさと脆さを感じ取った。このままだと自分がおかしくなってしまうということもマイキー自身は分かっている、と。

真一郎は暴走族のトップだったが喧嘩が弱かった。しかし、東京中の不良が自分よりも喧嘩の弱い真一郎を慕い、集まってきた。「東京中の猛者たちを先導する兄貴はいつでもキラッキラに輝いてた」「あの人が後ろにいるから負けねえ みんな きっとそう思ってた」と話すと、タケミチは「マイキー君みたいっスね!」と返すが、当のマイキーは「俺は弱いよ」と俯き、「オマエは強い タケミっち 本当に大切な事は喧嘩に勝つことじゃねぇ 自分に負けない事だ オマエは弱ぇのに誰にも屈しない」とタケミチをリスペクトするかのような言葉を伝えた。

「挫けそうな時 オレがオレでなくなりそうな時 オレを叱ってくれ」とタケミチにかけた言葉からも、マイキーがタケミチに絶大な信頼を寄せていることが伝わってきた。そして、この言葉を聞いたことで、タケミチは“マイキーを助ける”という気持ちが一層強くなったに違いない。

マイキーがタケミチと最初に会った時、どれだけボコボコにされていても立ち上がり、相手にすがり付くようにしつこく向かっていく姿を見て、マイキーはそこに兄・真一郎の姿を重ねたのだろう。だからこそ、初対面なのに“友達”認定したのだと、今ここで分かった。

「『東京リベンジャーズ』聖夜決戦編」第34話より(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会