妻の命を救えなかった雪宮鈴(吉高由里子)を5年にわたり逆恨みしてきた伴宗一郎(ムロツヨシ)。しかし、そんな自分にも降り注ぐ鈴の優しさや、同じ境遇に苦しむ深夜(ディーン・フジオカ)の共感にさいなまれ、自らの命を絶とうと海へ向かう。すんでのところで鈴の恋人・一星(北村匠海)に全力で抱きしめられた伴は、まるで子どものように、すべての思いをはき出すかのように、涙を流す。
そんな伴の姿は、妻・彩子(安達祐実)とおなかの中の子を同時に亡くしてから10年、涙を流せないまま、医者になること選んだ深夜の心の時計の針を、優しく進めてゆく。
ある日、妻の親友でもあった北斗(水野美紀)が営む「遺品整理のポラリス」に、突然訪れる深夜。「10年間、お願いできなくて…ごめんね」と、妻と暮らした家を整理する決心を告げるのだった。
そして迎えた遺品整理当日。鈴も見守る中、チーフの一星率いるポラリス従業員も総出で、次々と遺品が片付けられていく。
そんな中、深夜の口から「僕が医者になったのは、復讐が理由でした」という言葉が零れだす。隣に寄り添い、その言葉に静かに耳を傾ける鈴。これまで深夜が“胸の奥に押し込んでいた複雑な本音”があふれ出す。
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