俳優の佐藤浩市が、4月5日に都内で開催された映画「せかいのおきく」の完成披露試写会に登場。共演の黒木華、寛一郎、池松壮亮、佐藤浩市、原田満生プロデューサー、メガホンをとった阪本順治監督と舞台あいさつを行った。舞台あいさつでは、共演者であり自身の長男である俳優・寛一郎と横並びで登壇したことに照れ笑いし、会場を沸かせる場面があった。
同作は、これまで長きにわたり日本映画界を牽引してきた阪本監督の30作目の監督作品で、初のオリジナル脚本による時代もの。社会の底辺を生き抜く庶民に目を向け、苦難に直面しながらもたくましく、したたかな彼らの姿を通し、“人と人の温もり”と“命の巡り”を映し出す。佐藤は黒木演じる主人公の松村きく(通称・おきく)の父・源兵衛を演じている。
舞台あいさつに登壇した佐藤は「こんばんは、今日はありがとうございます」とあいさつした後、「この並びが嫌なんで代わってもらえますか? ちょっと、舞台でこういう並びは恥ずかしい(笑)」と照れながら阪本監督に持ちかけ、登壇者に和やかな笑いが。会場もひとしきり盛り上がると、気を取り直して「見たようで全く見たことがない時代劇になったと思います。ぜひ皆さん広めてやってください」と呼び掛けた。
また、映画のテーマに絡めて「100年後に残したいもの」についてのフリップトークでは、寛一郎が「DNA」と発表。「今回のテーマでもある受け継ぐということでもありますし、横に父がいるのであれですけど…いまいましいふざけた佐藤家のDNAを100年後も残してほしいなあということで…」と理由を話すと、隣の佐藤が「コラッ!」と一喝。会場は笑いに包まれ、あらためて寛一郎は「僕も頑張りたいと思います」と宣言していた。
映画「せかいのおきく」は、4月28日(金)より全国GW公開。
◆取材・文・撮影=ブルータス・シーダ(STABLENT LLC)