2009年の結成から2021年まで、ユニットコンビ「たりないふたり」として数々の漫才を生み出した、オードリーの若林正恭と南海キャンディーズの山里亮太。コンビのブレイク当初は“じゃない方”で、“ねじれてひねくれた性格”で、“どこかたりない”と、共通点の多い2人の半生を基にしたドラマ「だが、情熱はある」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系)が4月9日にスタート。初回ではそれぞれの学生時代が描かれ、鬱屈した毎日を送る中で“芸人”への情熱が生まれていく過程に胸アツになる視聴者が続出。また、若林を演じる高橋海人と山里を演じる森本慎太郎の、本人とのシンクロ率が話題となり、「だが、情熱はある」がTwitterトレンド1位を記録した。
このドラマは、若林と山里の半生を基にした青春サバイバルストーリー。“極度に人見知りな超ネガティブ男”(若林)と、“被害妄想と嫉妬に狂う男”(山里)、そんなたりない2人の友情物語でもないしサクセスストーリーでもないが、もがきながらも“情熱はある”人生を描いていく。(以下、ネタバレを含みます)
ドラマのスタートは、2021年に無観客で2時間の漫才を繰り広げた「たりないふたり」の解散ライブのシーンから。この公演は配信され、54000人超が視聴。後には全国の映画館でも公開された伝説のライブだ。「若ちゃんと最高の最後の時間過ごしてきますよ」と山里(森本慎太郎)が言えば、若林(高橋海人)も「オレ、山ちゃんと底の底見せ合いたいから」と応える。舞台袖で上手と下手に別れ、緊張を隠しながら山里に手を振り挑発する若林の立ち姿、手を振る角度…それは高橋ではなく若林そのものだ。そして、そんな若林をいなし、気合いを入れてメガネを押し上げる山里の中指の角度まで、森本は完全に憑依したかのようだった。
実際の会場で完全再現されたセットに登場し漫才が始まると、「若さんと山ちゃんにしか見えない!」「ヤバい、もう泣けてきた」と視聴者は大興奮。彼らがすごいのは、この後展開される学生時代においても、ただのモノマネになっていない事だ。若林と山里を理解し、完全に自分の中に取り込んで演じている。2人の演技力の高さはもちろん、ここまで自分とは全く違う人物を消化するのには相当な努力があってこそだ。
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