中村倫也、結婚&主演作続く“ゆるふわ”な魅力で無双する神出鬼没の俳優

2023/04/25 11:10 配信

ドラマ 映画 コラム

中村倫也※ザテレビジョン撮影

3月25日に日本テレビ・水卜麻美アナウンサーとの結婚を自身のSNSで発表し、翌週には「ZIP!」(日本テレビ系)で“夫婦共演”をするなど、大きな話題となった俳優・中村倫也。穏やかでゆるふわな雰囲気だったり、クールだったり、どこか影があったり、時には飄々とした感じだったり、作品ごとにいろんな役を演じ分ける“カメレオン俳優”として高い人気を誇っている。5月19日(金)には結婚後初の主演映画「宇宙人のあいつ」の公開も控えており、7月期ドラマ「ハヤブサ消防団」(テレビ朝日系)の主演を務めることも決定するなど、まさに無双級の活躍ぶり。そこで、幅広い層から支持されている中村のこれまでを振り返り、その魅力をひもといていこうと思う。

俳優デビュー作はダンカン初監督映画


中村は1986年12月24日生まれ、東京都出身の36歳。高校1年生の時にスカウトされ事務所に所属して、養成所で演技を学んだという。俳優としてデビューしたのは2005年のこと。デビュー時は“中村倫也”ではなく、本名の“中村友也”名義。8月公開のダンカン初監督作品となる映画「七人の弔」で、渡辺いっけいと親子役を務めた。同年10月から放送された連続テレビ小説「風のハルカ」(NHK総合ほか)でヒロインのいとこを演じ、12月に放送された第17回フジテレビヤングシナリオ大賞「アンプラグド(unplugged)」でドラマ初主演を果たす。2007年にはいじめを題材にしたドラマ「ライフ」(フジテレビ系)に出演。過激な描写やいじめの主犯格の女子生徒による「おめぇの席、ねぇから!」といったセリフも話題となった。

2008年の夏頃に“中村倫也”に改名。同年7月から始まった“月9”ドラマ「太陽と海の教室」(フジテレビ系)の第1話にゲスト出演しており、その時のクレジットは中村倫也となっていた。

中村倫也※ザテレビジョン撮影

第22回読売演劇大賞の男優賞を受賞


その後もジャンルの枠にとらわれず、いろんな作品に出演し、自身の演技の幅を広げていくが、俳優としての最初のターニングポイントとなったのは2014年に上演された初主演舞台「HISTORY BOYS/ヒストリーボーイズ」だろう。「HISTORY BOYS」はイギリスの劇作で、トニー賞最優秀作品賞を含む最多6部門を受賞した名作。この作品の日本版の主演を中村が務め、松坂桃李や太賀(現:仲野太賀)、浅野和之、鷲尾真知子らと緊張感のある芝居を見せてくれた。この作品で中村は第22回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。役者としての新しい扉が開かれた。

同時期に、福田雄一が監督・脚本を手掛けたドラマ「アオイホノオ」(テレビ東京系/ディズニープラスほかで配信中)にも出演。柳楽優弥の地上波連ドラ初主演作で、島本和彦の漫画が原作。実在の漫画家やクリエイターの名前もたくさん登場するドラマで、中村は後に「新世紀エヴァンゲリオン」などの制作に関わるイラストレーター/プロデューサーの赤井孝美氏をモデルにした「赤井タカミ」役で出演した。個性豊かなキャラクターが多い中、しっかりと存在感を示していたのが印象的だった。