──ここからは春組メンバーについて聞きたいと思います。まず佐久間咲也役の横田龍儀さんは、どんな人ですか?
最近の若い子にしては、すごく珍しいお芝居をするなと思いました。最近の子は器用なタイプが多くて、どんな役でもこなせちゃうんです。そんな中で龍儀はいい意味で不器用というか真っすぐで、ちゃんと心からお芝居をしている。10年くらい前まではけっこういたんですけど、最近では久しぶりに出会ったタイプですね。努力家である咲也のイメージにぴったり合っています。
──碓氷真澄役の高橋怜也さんはどうですか?
見た目がシュッとしていて、ミュージカル「新テニスの王子様」(2020~22年)で跡部景吾役をやっていたので、どんなオラオラな子なのかと思ったら、ただの仔犬でしたね(笑)。人懐っこくて、「染谷さん、染谷さん!」って慕ってくれてほんとに可愛い。役者としては感情でお芝居ができて、歌もすごくうまい。何でもできる子です。
──続いて、皆木 綴役の前川優希さんは?
春組の最年少ですが、そうとは思えないくらい、すごくしっかりしています。綴は見た目も性格も派手ではなくて、陰から春組を支えるポジションにいるんですが、優希自身も自分が前面に出るというよりは、一歩引いたところから「もっとこうしたほうがよい」と年下ながらもアドバイスをしてくれるんです。そういうところも含めて、彼もハマり役だと思います。
──茅ヶ崎至役の立石俊樹さんはどんな印象ですか?
彼とは、ドラマ「FLAIR BARTENDER’Z」(2022年)でも共演したんですが、歌がうまくて、顔もイケメン。めちゃくちゃ華がある俳優さんだと思います。もっと前に出たら目立てるのに、あえて一歩引いているというか、渋い路線を行っている印象です。でもポテンシャルがものすごく高い。その反面、性格は天然で人柄の良さがにじみ出ています。
──シトロン役の古谷大和さんは?
僕が加わるまで大和が春組の最年長で、お芝居の経験も豊富なので、みんなにアドバイスをしたり、まとめたりする存在だったんです。さらに年上の僕が入ったことで、「肩の荷が下りた」と言っていましたが、僕が大和にアドバイスをすることもあれば、逆に僕が教わることもあります。今も大和がみんなを引っ張っている部分があって、僕がそれをサポートするような関係ですね。
──では、最後に作品の見どころをお願いします。
今回は茅ヶ崎とシトロンがフィーチャーされるストーリーですが、千景が先輩として茅ヶ崎を支える部分があるので、2人の関係性にも注目してほしいですね。また、劇中劇では千景はこれまでにない役を演じますのでお楽しみに。千景以外も、春組メンバーの新たな一面がたくさん見られる作品に仕上がっていますので、ぜひ劇場まで足をお運びください!
取材・文=河合哲治郎
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