クロちゃんが芸能界から愛されるワケ、“クズキャラ”で人を魅了する力

2023/04/30 06:30 配信

ドラマ コラム

クロちゃん※ザテレビジョン撮影

安田大サーカスクロちゃんの半生を描いたドラマ「クロちゃんずラブ~やっぱり、愛だしん~」が動画配信サービス・Paraviにて独占配信中だ。「ちはやふる」や「夫を社会的に抹殺する5つの方法」などさまざまな話題作に出演している人気俳優・野村周平クロちゃん役を演じている。近年、「水曜日のダウンタウン」(TBS系)をはじめ多くの番組に出演し“モンスター芸人”としてブレイク中のクロちゃんだが、半生がドラマ化されるほどの魅力とは何か。その人気の理由に迫る。

愛される“クズキャラ”として再ブレイク


クロちゃんは2001年4月に、団長安田やヒロと共に安田大サーカスを結成。近年では多くの番組のドッキリ企画で活躍するほか、アイドル好きとして知られ、「水曜日のダウンタウン」(TBS系)ではアイドルグループをプロデュースするなどマルチな才能を発揮している。

そんなクロちゃんは現在、“クズ芸人”としてブレイク中。単なる“クズ”ではなく、どこか憎めない、愛されるクズキャラとして再ブレイクを果たした。

そんなクロちゃんの性質に注目が集まったのは「水曜日のダウンタウン」(TBS系)で放送された「クロちゃん嘘ツイート監視企画」。同企画では、そばを2玉食べて「なにも食べてない」ツイートを投稿したり、「徒歩で帰る」とツイートしてタクシーで帰宅したりと、クロちゃんが嘘のツイートを連発する様子が放送され、視聴者を驚愕させた。

その一方で、よくわからない嘘をつく謎の行動が視聴者の興味をそそり、「クロちゃんをもっと見たい」という衝動をもたらしたようだ。

クズキャラでも引っ張りだこなワケ


はじめは、巨漢にスキンヘッドというルックスながらハイトーンボイスというギャップでブレイクしたクロちゃん。近年、“モンスター芸人”として再ブレイクしているクロちゃんは、番組内の企画の中で、嘘をつき、予期せぬ言動をとる。このクズキャラ”的な立ち回りが、良くも悪くも注目を集め、次第にクロちゃんにクローズアップした企画が打ち出されていくようになった。

クロちゃんは、42歳まで親から毎月仕送りをもらっていたことを公言し、それについて「逆に親孝行。なるべく心配かけて『この子は私たちがいないとダメだ』と思わせておいて、長生きしてほしいなと思って、僕はあえて仕送りをもらってました」と開き直るなど、クズっぷりを存分にさらけ出している。

「自分の好きなことしかやらない」という信念を持ち続けているクロちゃんが、潔く自身の欲望をさらけ出す姿は、ある種の共感を呼び、どこか憎み切れない存在となっている。こうしてクロちゃんは、愛される“クズキャラ”というポジションを築き上げた。