アニメ「【推しの子】」(毎週水曜夜11:00-11:30ほか、TOKYO MXほか※ABEMAで地上波同時配信、ディズニープラス・DMM TVほかで見放題配信)の第三話「漫画原作ドラマ」が4月26日に放送・配信された。第三話では、アクアがかつて共演した“重曹ちゃん”こと元天才子役・有馬かなが本格登場し、声を担当する潘めぐみのバリエーション豊富な感情表現の引き出しの多さに驚嘆した。Twitterでは今回も「重曹ちゃん」「有馬かな」がトレンド入りするなど、SNSでも好反応が寄せられていた。(以下、ネタバレを含みます)
同作は、「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で2020年から連載されている赤坂アカと横槍メンゴによる人気漫画が原作。非業の死を遂げた青年医師が前世の記憶を持ったまま、“推し”ていたアイドルの子どもに転生する。しかし、数年後に熱狂的なファンに母親であるアイドルを殺されてしまい、犯人に情報提供したと思われる父親に復讐(ふくしゅう)するために奔走する姿を描く。芸能界の華やかな部分とシビアな部分を描いており、斬新な設定や先の読めない展開で、原作漫画は連載開始直後から話題を集めた。
第三話では、アイドルを目指して芸能科のある高校入学を目指すルビー(CV:伊駒ゆりえ)と共に同じ高校の一般科を受験したアクア(CV:大塚剛央)が、少年時代に共演した元天才子役の有馬かな(CV:潘)と再会する。アクアとの再会を願っていたかなは、アクアが現在役者をやっていないことを聞かされ気落ちするも、五反田(CV:加瀬康之)の元で映画制作の手伝いをやっていること知り、業界から離れていないことを喜ぶ。
なんとかアクアに役者をやらせたいかなが、自身がメインで出演しているドラマに出演しないかと誘うも、アクアはきっぱりと断る。だが、同ドラマのプロデューサーの名がアイ(CV:高橋李依)の携帯電話に登録されていたことから、自身の父親である可能性を見いだし、かなの誘いを受けて出演することに。
数年ぶりに再会した元天才子役のかなは、人気の下落と共に芸能界や社会の厳しさを知り、心身共に成長して登場。アクアを質問攻めにしたり、失礼な物言いに腹を立てたり、図星な反応、ときめいた瞬間、落胆、歓喜、真剣に芝居に臨む姿など、アクアとのやりとりで多種多様な表情を見せるのだが、演じている潘の感情表現の幅の広さが圧巻だった。
かなり早いテンポでくるくると感情が移り変わっていく、かなのどの感情にも全て会心の表現を披露し、クールなキャラクターのアクアとの対比となる存在として物語に息を吹き込んでいる。“実力派女優”かなの演技シーンもさることながら、日常の場面で垣間見える潘の“実力派声優”ぶりにも今後注目していきたいところだ。
◆文=ザテレビジョンアニメ部
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