「私を一体誰が選ぶ?」ミカ(CV:寺崎裕香)の葛藤と変化に「気持ちがわかりすぎる」の声<スキップとローファー>

2023/05/05 09:00 配信

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ミカ(CV:寺崎裕香)の葛藤と変化が描かれた第5話(C)高松美咲・講談社/「スキップとローファー」製作委員会

田舎から上京してきた天然な女子高生みつみの青春が描かれるTVアニメ「スキップとローファー」(毎週火曜夜11:00-11:30/TOKYO MXほか)。5月2日(火)に放送された第5話「チクチク いそいそ」では、クラスマッチをきっかけに変わるみつみとミカの関係に注目が集まった。(以下、ネタバレを含みます)

明らかになるミカの過去


TVアニメ「スキップとローファー」は、2018年から講談社の月刊漫画雑誌「月刊アフタヌーン」にて連載中の、高松美咲によるスクールライフ・コメディが原作。田舎から上京してきた、勉強はできるけど、距離感が独特でちょっとズレてる女子高生の“みつみ”こと岩倉美津未(CV:黒沢ともよ)が、個性豊かなクラスメイトたちに影響を与えていく様が描かれる。

5月2日(火)に放送された第5話でクローズアップされたのは、みつみのクラスメイトの一人であるミカ(CV:寺崎裕香)。これまで、クラス一のイケメン・志摩(CV:江越彬紀)に気に入られているみつみに当たりの強い態度で接してきた彼女の、切ない思いに注目が集まった。

偏差値の高い難関校に首席で合格するほど勉強ができるみつみ。そんな彼女にも苦手なことがあった。それは運動だ。中間試験の後、前期クラスマッチでバレーに出ることになったみつみはどんより。しかし、張り切るクラスメイトたちに迷惑をかけぬよう、バレー経験者のミカに特訓をお願いする。

自主練には志摩も参加することに。これは志摩と仲良くなりたいミカにとっても好都合!……だったはずが、ありのままで志摩に優しくしてもらえるみつみを目の当たりにし、胸を痛めるミカ。そして体育館での自主練中、向こうからぶつかってきたにもかかわらず悪びれもしない先輩たちに遭遇した彼女は、小学生の頃を思い出す。

ミカの記憶の中には今より少しぽっちゃりした自分と、それをからかう男子の姿が。きっとそれが嫌でミカはずっと努力してきたのだろう。だからこそ、見た目に一切気を使う様子のないみつみが志摩から構ってもらえることに彼女はイライラしてしまうのだ。

運動音痴なみつみだが、バレーに出場(C)高松美咲・講談社/「スキップとローファー」製作委員会


ミカとみつみの距離が縮まる


しかし、この出来事でミカは、みつみが人に好かれる理由を知ることになる。結局迷惑な先輩たちは別の先輩から注意され、体育館から出て行ったが、問題はその後。ミカは迷惑な先輩たちの名前にしか着目していなかったが、みつみは注意してくれた先輩の名前をしっかりと覚えていた。そのことで自分のひねくれた性格をまざまざと思い知らされる。

「とびきりの美人でもなければ、純粋で真っ直ぐにもなれない。私を一体、誰が選ぶ?」

負の感情が膨らみ、自分に特訓を頼んだのは、嫌な奴で迷惑をかけやすかったからではないかと、ミカはみつみに嫌味を言ってしまう。驚くみつみはすぐさま否定。言い方はキツイけど、忌憚ない意見をくれそうだと思ったこと。実際教えるのが上手で、ミカ自身もたくさん練習してきたのが伝わってきたことなどを伝える。

バレーはもちろん、ダイエットやメイクなど、なりたい自分になろうとストイックに頑張ってきたミカ。たしかにその頑張りを誰かに押し付けるべきではないけれど、彼女はただ誰かに頑張ったことを認めてもらいたかっただけなのかもしれない。その切実な思いを、誰かの悪いところではなく、良いところに目を向けることができるみつみの言葉がすくい上げた。