ユニットコンビ「たりないふたり」として数々の漫才を生み出したオードリーの若林正恭と南海キャンディーズの山里亮太の半生を基にしたドラマ「だが、情熱はある」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系)。5月7日放送の第5話では、溢れる情熱で新たな相方・しずちゃん(富田望生)をゲットし、芸人人生に光が射し始めた山里(森本慎太郎)に対し、光が見つからず悩み苦しむ若林(高橋海人)の姿が描かれた。アツい内容に、番組開始数分で「#だが、情熱はある」がTwitterのトレンド入りし、どんどん上昇。中盤に差し掛かった頃にはトレンド1位となった。(以下、ネタバレを含みます)
このドラマは、若林と山里の半生を基にした“ほぼ実話”の青春サバイバルストーリー。“極度に人見知りな超ひねくれ男”(若林)と、“妬み嫉みの固まり男”(山里)、そんなたりない2人の友情物語でもないし成功物語でもないが、もがきながらも“情熱はある”人生を描いていく。
若林・春日(戸塚純貴)の“ナイスミドル”は、「エンタの神様」のオーディションでアメフトコントを披露するが、不合格…。ここまで50回以上オーディションを受けて全滅だ。若林は、どうしたらウケるのか、何をやれば売れるのか、糸口が全く見えず八方ふさがりになっていた。客イジリ、時事ネタ…と漫才のスタイルを変えたり、若林が金髪にしたり、春日がモヒカンでパンクメイクにしたり…と見た目を変えたり、試行錯誤しまくるが、客のアンケートは否定的な内容ばかりだった。
そんな迷走する彼らを心配した先輩芸人の谷(藤井隆)は、2人を飲みに誘い、春日の部屋で酒盛りを始めた。「“みんな死んじゃえ”って顔をしてた子が、死にそうな顔してんだもん」と若林を気遣う谷に、若林は「人を笑わせようとしてるのか、周りと違う事をやってる、って言われたいだけなのか…」と悩みを打ち明けた。
「全然ウケなくて…。どうしたら売れるんですかね…」と悩む若林の話を、優しく微笑みながら聞く谷。若林は続けて、ライブやオーディションでスベリまくってると周り全員から無視されてる感じがするのだ、と本音で語り、それに対して谷は「悩むのはわかるけど、誰か見てくれてるもんよ」と慰めた。若林の相談に乗りつつも「彼氏にフラれた」と号泣する谷に、若林が「じゃあ幸せじゃないですよね?」と尋ねると、「幸せよ」と意外な答えが返って来た。「全部捨ててゼロからやり直すのは、幸せな事」との谷の言葉を聞いて、若林は自分の将来についてさらに悩みが深くなるのだった。
谷のモデルは、松浦亜弥のモノマネでブレイクした前田健。2016年に急逝するまで、若林と春日を常に気にかけていた恩人的存在だ。Twitterには「マエケン(前田の愛称)さん、いい先輩だったな」「あの時代の若林をちゃんと見ててくれる人が居て、本当に良かった」と、在りし日の彼に思いを馳せるコメントが次々に投稿された。また、谷役を演じる藤井隆の好演にも絶賛の声が相次いだ。そして、ショーパブの楽屋のシーンで「大好きなの」と谷が食べていた“海の幸とトマトソースパスタ”が、前田が自身のSNSに生前最後にアップしたメニューだと気づいた視聴者が、この、前田へのリスペクトを感じさせる演出に感動していた。
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