安藤サクラ、若き主役2人の演技に驚嘆「出来上がった作品を見て感動しました」

2023/05/08 22:48 配信

映画 会見

母子役で共演した安藤サクラと黒川想矢※ザテレビジョン撮影

監督・是枝裕和、脚本・坂元裕二のタッグによる映画「怪物」の完成披露試写会が5月8日に開催され、是枝監督、坂元のほか、主演の安藤サクラ永山瑛太黒川想矢柊木陽太、共演の高畑充希中村獅童が登壇。歴戦の実力派俳優陣の中に入り、安藤・永山と共に主演という形で難しい役どころを務めた黒川と柊木について、是枝監督や安藤らが印象を語った。

是枝裕和監督×坂元裕二脚本の初タッグ作品


同作は、「万引き家族」でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督と「花束みたいな恋をした」などで知られる脚本家・坂元、そして「ラストエンペラー」で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞し、国内外問わず第一線で活躍した坂本龍一さんが音楽を担当して制作されたヒューマンドラマ。

物語の舞台は、息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、無邪気な子どもたちが平穏な日常を送る大きな湖のある郊外の町。ある日、学校でケンカが起き、彼らの食い違う主張が次第に大人や社会、メディアを巻き込み、大事になっていく。そして、ある嵐の朝、子どもたちが忽然と姿を消す…という物語だ。

是枝裕和監督※ザテレビジョン撮影

是枝監督「会った瞬間に『この子なんだな』と」


2009年12月5日生まれで現在13歳の黒川と、2011年9月10日生まれで現在11歳の柊木はオーディションで選ばれたという。ズバリ“決め手”について聞かれた是枝監督は「オーディションはいつも直感なんです。直感で決めて、『この子と時間をかけて映画を作るんだ』という覚悟ができたら、もうそれだけなんですけど」と前置きしつつ、黒川については「横顔のラインがいいなと思った」と評し、柊木については「役にピッタリ。会った瞬間に『この子なんだな』と。『依里くん(役名)が登場したな』と思いました」と明かす。

同じくオーディションに参加したという坂元も「お二人とも初めて拝見したときから素晴らしいお芝居をされていて、役に合っているなと思いました。この物語は僕自身の子どもの頃の体験を基にしている部分があるんですけど、僕が黒川くんの立場になってしまって恐縮なんですが、柊木くんは転校して行ってしまったその時の友達に似ているんです。似ていると思い込んでいるだけなのかもしれないんですけど、そう思ってしまいました」と話すと、柊木はうれしそうに坂元を見つめていた。

映画「怪物」完成披露試写会より※ザテレビジョン撮影