また、黒川演じる湊の母親役を務める安藤は、黒川と柊木について「タイプの違う2人で、私自身も是枝組の『怪物』チームのみんなもそうだと思うんですけど、全然子どもだっていう風にはカテゴライズしていなくて、一緒に作品を作る同士として、いろんな話し合いをしていく中で、お芝居をしていても、2人のタイプが違うので、私も毎度すごく刺激を受けていて、それはそれはとても楽しかったです。出来上がった作品を見て、現場でも(芝居を)見ていたし、普段も時間を共にしていたのに、本当に自分の想像をはるかに超えた主役の2人が映っていたことに感動しました」と賛辞を送る。
今作で難しい役どころを務めた黒川は、撮影を振り返り「お芝居をしている時はあまり何も考えていなくて、カットがかかったときに、湊から自分に戻れなくて…。湊に入ると苦しくなったり、悲しくなったりすることもあって。でも、とても楽しかったです」と明かす。
それを受けて「お芝居で悩んだりしませんでしたか?」と聞かれた柊木は、「そうですね。特に悩まなかったです」と語り、初めての舞台あいさつとは思えない堂々とした受け答えに、共演者も目を細めていた。
映画「怪物」は、6月2日(金)より全国ロードショー。
◆取材・文・撮影=ブルータス・シーダ(STABLENT LLC)