福山雅治主演の日曜劇場「ラストマン-全盲の捜査官-」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系) の第5話が5月21日に放送された。インフルエンサーの事件が描かれた本話。皆実の優しい言葉が感動を呼びつつ、皆実自身の過去に驚きと考察が加速する展開となった。(以下、ネタバレを含みます)
同ドラマは、全盲の人たらしFBI(米連邦捜査局)捜査官・皆実広見(福山)と、犯人逮捕のためには手段を選ばない孤高の刑事・護道心太朗(大泉洋)がバディを組み、難事件に挑む。1話完結の完全オリジナルストーリーとなる。
心太朗の甥で正義感が強い捜査一課の警部・護道泉を永瀬廉(King & Prince)、心太朗が室長を務める人材交流企画室の技術支援捜査官・吾妻ゆうきを今田美桜、捜査一課で検挙数トップのチームを率い、心太朗とは犬猿の仲である佐久良円花を吉田羊、心太朗の兄で泉の父親である護道京吾を上川隆也、心太朗と京吾の父で由緒正しい警察官僚の家系を守ってきた護道清二を寺尾聰が演じる。
第5話は、京吾の自宅で食事をしていた皆実は、インフルエンサーを狙った空き巣や強盗被害が各地で相次いでいた事件を警察庁からのトップダウンで管轄をまたいだ捜査の協力体制をとるように依頼。その矢先、人気料理系インフルエンサーが自宅で殺害される事件が発生した。皆実が現場で抱いた小さな違和感、そして嗅覚によって犯人が浮かび上がっていった。
心太朗と佐久良が犯人に迫っている一方で、皆実は別の料理系インフルエンサーの元へ。料理系ではフォロワー数1位の人気を誇るカナカナというアカウント名の人物。その人物も不審な手紙が届いており、事件との絡みが注目されたが、別の展開があった。
捜査で訪れたときは体調を崩しているということで、娘の雲母(平澤宏々路)が応対したが、皆実は彼女の“うそ”を見抜いていた。雲母と握手した時に、その手に包丁ダコがあったことに気付いたのだ。触感も鋭い皆実ならではの洞察力だ。
かつては自分のために作ってくれた弁当をシングルマザーの母がアップするアカウントだったが、その母が突然蒸発してしまい、雲母がアカウントを継続してきたのだった。
1人で生きることを決めた雲母は「お金のためにずっとみんなをだましてきました」と言うが、皆実はお金のためだけではなく、どこかで母が見てくれているのではという思いがあったと推察。
そして「私は人気を得るために努力をする人のことを否定はしません。仮にそこにうそがあったとしても、誰も傷つかず、みんなが幸せになれるうそなら、私はいいと思うんです。だからあなたも恥じることなく、これからも最高の“映え”を狙ってください」とエールを送った。前回の吾妻とのシーンもだが、皆実のかける言葉は本当に優しくて温かい。
とかくバズリと映えにとりつかれたSNSの闇が話題になり、今回は殺人まで起きたことにゾッとしたが、皆実はSNSで救われることも、いいこともあるのだと重層的に示してくれた。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)