山田裕貴らキャスト陣もセットのクオリティに驚がく…こだわりは「“本物”に近いものを“本物”を使って作ること」<ペンディングトレイン>

2023/05/24 19:00 配信

ドラマ インタビュー

「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」の美術スタッフにインタビューを敢行! (C)TBS

山田裕貴が主演を務める金曜ドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)が現在放送中。予測不能なストーリー展開が反響を呼び、放送後にはドラマの関連ワードがTwitterでトレンド入りするなど、SNSを中心に話題となっている。今回、WEBザテレビジョンではそんな本作の世界観を作り上げた、美術プロデューサーの二見真史氏と美術デザインを担当した野中謙一郎氏にインタビューを実施。視聴者のみならずキャスト陣も驚いた、リアルなセットの裏側や、細やかなこだわりについてたっぷりと語ってもらった。

金子ありさ氏が手掛ける予測不能なヒューマンエンターテインメント


同作は、未来の荒廃した世界にワープしてしまった人々が元の世界に戻ろうとする姿を描く、完全オリジナルの予測不能なヒューマンエンターテインメント。脚本は「恋はつづくよどこまでも」(2020年)や「着飾る恋には理由があって」(2022年、ともにTBS系)など、幅広い世代の女性たちに支持された作品を多数執筆してきた金子ありさ氏が担当する。

同ドラマにはカリスマ美容師・萱島直哉を演じる山田のほか、若き消防士・白浜優斗役の赤楚衛二、心根の優しい高校の体育教師・畑野紗枝役の上白石萌歌が出演。

また、偶然か運命か、直哉らと共に“サバイバル生活”を送ることになる乗客役として、井之脇海古川琴音藤原丈一郎(なにわ男子)、日向亘片岡凜杉本哲太松雪泰子ら個性豊かな面々がストーリーを盛り上げる。

打ち合わせの中で「最初の意図を大事にしようという結論に」


――まずはお二人がどのようや役割を担っているのか教えてください。

二見真史(以下、二見):美術プロデューサーを担当している二見と申します。TBSドラマの美術関係のマネジメントも担当しているので、2022年7月末から企画書で打ち合わせをスタートして、いろんなものの規模感ですとか、美術周りの初手をやらせていただきました。その後、デザインの野中謙一郎さんが11月頃に合流して具体化していってもらったという流れです。

セットの話ですと基本的にデザイナーの野中さんがお話するべきだと思うのですが、今作は規模感が大きいので、二人で話した方が伝わるかなと思い、今日は二人でインタビューに参加しております。

――では、最初にこの企画が持ち上がった時にどのように思われましたか?

二見:「普通の連ドラの規模でできるのかな」というのが率直な感想でした。最初の打ち合わせに参加した時に、通常ですと車や電車をロケで借りる時は制作セクションが準備をするのですが、「この電車は美術が作るのか」それとも「電車は制作が用意するのか」という話から始まりました。

荒唐無稽な話、無理だったらバスや図書館、カフェ、はたまた“ペンディングスクール”にした方がいいんじゃないかという話も出たんです。

ですが、打ち合わせを重ねていく中で、プロデューサーから電車の規模感がすごく大事だという話があり、企画の最初の意図を大事にしようという結論に至ったんです。

バスだとやはり小さいし、ちょうど60人くらいのコミュニティというものを企画にしたいということなので、こちらもその思いを受け止めて今に至ります。

――その中でつくばエクスプレスの協力が決まったのですね?

二見:そうですね、駅でも電車をお借りして撮影しなければいけないということもあり、プロデューサーの二人がすごく頑張っていろんな鉄道会社と打ち合わせをして、その中でつくばエクスプレスさんが今回の企画に乗ってくださいました。

打ち合わせの中でつくばエクスプレスさんが今使っていない電車があるということが分かり、その電車のパーツをまるっと外して、緑山スタジオのセットに移築するという方法をとることになったんです。