<らんまん>くっきり見えてきた浜辺美波“寿恵子”の人物像 “オタク”設定も効果的

2023/05/31 19:15 配信

ドラマ レビュー

「らんまん」第41回より(C)NHK

神木隆之介が主演を務める連続テレビ小説「らんまん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)は第9週「ヒルムシロ」に入り、ヒロイン・寿恵子(浜辺美波)がストーリーに大きく絡み始めた。新しいものに飛び込んでいく寿恵子の勇気ある人物像を、浜辺が好演している。(以下、ネタバレを含みます)

じっくり描かれた“寿恵子と西洋の出会い”


幕末から明治、そして激動の大正・昭和を舞台に、高知出身の植物学者・槙野万太郎が植物学の道を情熱的に突き進んでいく「らんまん」。第9週では、万太郎が植物学雑誌の創刊を目指して行動を開始。一方、寿恵子はダンスやドレスなど日本に押し寄せる西洋文化のビッグウェーブに飛び込もうとしていた。

第41回(5月29日)で、薩摩出身の実業家・高藤雅修(伊礼彼方)からじきじきに招待を受けた寿恵子。紅茶をごちそうになり、“舞踏練習会”に参加しないかと誘われた。

初めは「私には到底務まらないと存じます」と辞退していた寿恵子だが、もとより西洋文化を毛嫌いしているわけではない。むしろ、見たことのない世界への興味は人一倍。鹿鳴館をはじめ日本の文明開化を推し進める高藤から「西洋のやり方をまねることで、日本が何を手に入れていくのか。真の目的はまだまだ遠いが、だからこそ、ともに歩ける勇気あるご婦人が必要なのです」と説得され、心を動かされた様子。

さらに、凛としたアメリカ人女性、クララ・ローレンス(アナンダ・ジェイコブズ)と出会い、彼女がドレス姿でのびのびとダンスを踊る姿を心から楽しんだ寿恵子は、クララの手をとり「よろしくお願いします、クララ先生」と未知の世界へ向けて歩き出した。

「見たことのない世界に飛び込んでみたい」


政府が“鹿鳴館の踊り子”を募集していることは、寿恵子も知っていた。第35回(5月19日放送)では、万太郎との会話で「私でいいならやってみたい。見たことのない世界に飛び込んでみたい」と胸の内を語る場面もあった。とはいえ、未知のものに飛び込むのには勇気がいる。母・まつ(牧瀬里穂)に反対されていることもあり、心にはブレーキがかかっていた。

関連番組