是枝裕和監督、“俳優”角田晃広の芝居を絶賛「本当に天性のもの。素晴らしかったです」

2023/06/02 20:55 配信

映画 会見

東京03・角田晃広が映画「怪物」初日舞台あいさつに登壇※ザテレビジョン撮影

監督・是枝裕和、脚本・坂元裕二の初タッグによる映画「怪物」の初日舞台あいさつが6月2日に開催され、是枝監督、坂元の他、出演者の安藤サクラ永山瑛太黒川想矢柊木陽太角田晃広(東京03)、中村獅童が登壇。舞台あいさつの中で、角田が是枝監督から芝居を称賛され、感激する場面があった。

カンヌで脚本賞&クィア・パルム賞を受賞


同映画は、監督・是枝と脚本・坂元、音楽・坂本龍一さんという豪華なタッグで制作されたヒューマンドラマ。先日閉幕した「第76回カンヌ国際映画祭」で坂元が脚本賞を受賞し、独立部門「クィア・パルム賞」と合わせて作品として2冠を獲得した話題作だ。

舞台は、息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、無邪気な子どもたちが平穏な日常を送る大きな湖のある郊外の町。ある日、学校でケンカが起き、彼らの食い違う主張が次第に大人や社会、メディアを巻き込み、大事になっていく。そして、ある嵐の朝、子どもたちが忽然と姿を消す…という物語。角田は今作で小学校の教頭・正田文昭を演じる。

先日の「第76回カンヌ国際映画祭」には残念ながら参加できなかったが、角田は「想像がつかないですよ。世界中の方々が注目している。レッドカーペットにいざ立つと、我々が思っている以上にものすごいわけですよね。いずれ我々も立ちたいですね!」と他の登壇者から聞いて受けたカンヌの印象とともに、野望をチラリ。

是枝裕和監督※ザテレビジョン撮影

東京03のメンバーも驚き「すごい作品に出させてもらったね」


そもそも今作がカンヌに出品されると聞いた時、角田は「でしょうね!と、思いました」と、想定通りだったとか。続けて「本を読ませていただいた時から、あ、すごい映画だなと思いましたんで。それを試写会で見せていただいて、映像になって本当に素晴らしくて、すごいんですよ!黒川くんとか、柊木くんとか。これはもう『あぁ、カンヌで評価されるでしょうよ』っていう思いでいっぱいで、案の定でした」と、誇らしげに語る。

さらに、東京03のメンバーからの反応については「そういうニュース(カンヌ出品)が流れた時に3人で一緒に仕事をしていたんですけど、楽屋のテレビで見ながら飯塚(悟志)さんは『あらためてすごい作品に出させてもらったね』って言ってくれましたし、豊本(明長)さんはそれを聞きながら『うんうん』と言ってくれたので、同じ思いでいてくれているんだろうなと思いましたね」と振り返った。

角田といえば、坂元が脚本を担当した「大豆田とわ子と三人の元夫」(2021年、フジテレビ系)など、お笑いだけでなく俳優としても非凡な才能を発揮しているということで、MCの渡邊渚アナウンサーが是枝監督に「是枝監督から見て、俳優・角田さんはいかがでしたか?」と質問。

それに対し、是枝監督は「見る前にあんまりしゃべるのもあれなんだけど…」と前置きしつつ、「お笑いをされている方の中で、すごくお芝居が上手な方は…時々いるんですけど、角田さんはその一人。セリフの間合いの取り方もとても素晴らしいんですけど、画面の中で居る“ポジション取り”がすごく上手なんですよ!すごく的確な所にちゃんと動くし、タイミング良くフレームに入ってくるというのは、本当に天性のものだと思います。素晴らしかったです」と慎重に言葉を選びながらも、賛辞を惜しまない。

すると、角田は「本当にもったいないお言葉、ありがとうございます!すいません」と恐縮し、監督の答えを聞く前は「そんなの聞く!?」と苦笑いしていたものの、あらためて質問してくれたフジテレビ・渡邊アナにも「この質問してもらってありがとうございました」と感謝していた。

映画「怪物」は全国公開中。

◆取材・文・撮影=ブルータス・シーダ(STABLENT LLC)