一方、自宅に戻った悠生は美咲のいない寝室にいた。
ゴミ箱に捨てられた夫婦の写真を拾い、物思いにふける悠生。「泣いたっていいじゃん。感情を素直に表現できる人はすてきだよ?」という美咲の言葉を思い出し、涙があふれる。すると、玄関からドアの開く音が。
涙をぬぐい、あわてて玄関へ向かう悠生。玄関には、帰宅した美咲の姿があった。リビングに入るやいなや、美咲は「なんで私と結婚したの?」と悠生に問いかける。続けて、「責めてるんじゃなくて、ちゃんと知りたいだけ。何か決めるにしてもちゃんと話し合ってからにしたいから…だから戻ってきた」と思いを打ち明ける。
「悠生は私のことどう思ってたの?結婚できれば誰でもよかった?」と思いのままに気持ちをぶつける美咲。これに対し、悠生は「そんなことないよ、美咲ちゃんだから結婚したんだよ」と首を横に振り、否定をする。さらに、重い口を開き、自分の思いを明かしていく。
これまで、自分の気持ちと感覚にズレがあったという悠生。美咲との結婚を機に、自分らしく生きられると思っていたが、奥に秘めていた“知らない自分”に気づいてしまい、周平との関係を築いてしまったのだという。
悠生の思いを聞いた美咲の口からは、「ごめんね」と何度も謝罪がこぼれる。これに対し、悠生が謝る理由をたずねると、「だって…私、それでも悠生が好き」「悠生がいいの」とあふれる悠生への思いに、笑みを見せる美咲。
美咲の言葉を受け止めた悠生の口からは「わかった」と一言。続けて、美咲への裏切りについて「今まで本当にごめん」と頭を下げる。「ちゃんとするから」とこぼした悠生は、そのまま周平に電話をかけ、一方的に「もう会うのはやめよう」と別れを告げる。
目の前で周平との関係を絶った悠生に、ほっとしつつも「本当にこれでいいの?」と確認する美咲。これに対し悠生は「今度こそ、俺の人生美咲ちゃんに捧げるよ…」と美咲を後ろから抱きしめる。この言葉に安心した美咲は笑顔を見せて「じゃあ…キスして」と悠生を求める。
自分に言い聞かせるように「愛してる」とこぼし、美咲に何度も深い口づけをする悠生。そんな悠生の頭の中では、周平とのキスシーンや「自分の思うように生きなよ」という周平の言葉がよぎっていたのだった。
翌朝、目が覚めた美咲は悠生が隣にいることに安堵(あんど)して身を寄せる。一緒に朝ごはんを作り、久しぶりの幸せな朝を迎えた2人だった。
そんな中、一方的に別れを告げられて落ち込んでいる周平。仕事中の悠生に電話をかけ「会いたい」と思いを伝えるが、悠生からは「ごめん」という謝罪の言葉ばかり。しまいには、仕事を理由に電話を切られてしまう。電話を切り、仕事に戻った悠生が携帯を確認すると、多数の不在着信が。
一方、帰宅した美咲の携帯には、見知らぬアカウントからメッセージが届く。メッセージを開くと、夫の悠生が周平と抱き合い、キスをする写真が。そのころ、別れを告げたはずの悠生が周平とホテルに向かう姿があった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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