――演じる人物の印象と、「どうする家康」出演にあたっての思いをお聞かせください。
大河ドラマなどの時代劇といえば、人の「勇敢さ」や「強さ」が武勇伝のように描かれることが多いイメージがありましたが、今回の古沢良太さんの描かれる世界は、むしろ極限状態での人の「迷い」や「弱さ」など、強いと思われていた人々の「ちょっと情けない部分」にも光が当てられていて面白いと感じました。同時に、強者の影で無言で歴史に消えていった人々の思いもすいとられていて、すごいと思いました。
旭姫は、これまであまりスポットライトの当たらなかった名もなき人たちの声なき声を代表する一人だと感じましたので、このお役を頂いたことを責任重大に感じています。戦乱の時代に窮地に立たされた一人の女性が、武力ではなく、何で戦おうとしたのかを、旭姫を演じながら一緒に深く感じ取りたいと思っています。また、ムロツヨシさん演じる秀吉の妹ですので、やはり兄妹の血のつながりをどこかに感じてもらえるような、魅力的な旭姫を演じたいと思っています。
――ご共演が楽しみな方はいらっしゃいますか?
私が役者の仕事を初めてまだ間もない頃、あるドラマの打ち上げで、早く緊張を解したくて飲みすぎてヘロヘロになってしまい、 玄関で座長であられた松嶋菜々子さんに靴を履かせてもらったという、今考えると身の凍るような記憶があります。
松嶋さんはもう覚えてらっしゃらないかもしれませんが(そうだとうれしいのですが…)。とにかく、右も左もわからないド素人だった自分が、背中を見ながらいろんなことを学ばせてもらった先輩と共演させていただくことは、とてもドキドキしますし、楽しみにしています。
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