匠と八重は幼なじみだが、もう一人、吉田健斗(黒羽)という幼なじみがいた。匠とは性格やキャラが真逆で、匠にしてみれば何をしても敵わない存在だった。
お姫様になりたいという八重をお姫様にしてあげられるのは健斗だと思っていた匠だが、10年前、健斗は引っ越してシンガポールに行ってしまった。「八重をよろしく」というメッセージを残して。
健斗のそのメッセージが、匠を奮起させた。手ぶらでは健斗に勝てないと思った匠は、9年前に大学デビュー。モテ期が到来。7年前の「卒業の危機」をなんとか乗り越え、6年前に「社会人デビュー」。雑用も含め、積極的に受け入れて仕事に励むが4年前に「社会人反抗期」が訪れ、3年前には「社会人絶望期」に突入し、やる気ゼロ。
そんな時に同郷の友人たちとのLINEグループ「石川上京組」で、飲み会の連絡が届く。八重の「たっくんもたまにはおいでよ」というメッセージでスイッチが入り、1年前、自身が社長を務める「夏目設計事務所」を創立した。
ここからが怒涛(どとう)の展開。グループLINEに「引っ越し祝い届いたよ!」と、八重がメッセージとワインボトルを持った写真をアップ。それを即保存した後、匠が行なったのは写真に写っていたワインボトルの大きさをもとに八重の指輪のサイズを割り出すことだった。
さすが一級建築士。設計図を描くのと同じやり方で導き出した答えは「9号」。さらに、机の上にあった宅配便の伝票を拡大して住所を特定。
指輪を買って八重に会いにいくが、八重が恋人と一緒にいるところに遭遇してしまう…。渡すはずの指輪を地面に置いて、そのまま立ち去る匠。自分用の指輪もカラオケボックスの机の上にわざと置いてきた。
しかし、自分用の指輪は進藤が気を利かせて持ち帰っていて、翌日匠に返還。そして道に置いてきた八重のための指輪も“親切な人”が見つけて警察に届け出たことで匠のところに戻ってきた。親切な人というのはもちろん八重のこと。
そこからいろいろな偶然が重なった。取引先の社長に仕事のために“既婚者”だとウソをつき、八重を相手に想定して結婚しているふりを始めた。そして、八角系のアクセサリーを買った後、道に倒れている女性を助けたら八重だった。恋人と別れ、職を失い、“人生白紙”状態の八重。匠にとってまさかの展開に。
平静を装って「バイトしない?」と提案。ダメ元だと思っていたが、住む家も無くした八重からOKの返事をもらい“ウソ婚”が始まった。
第1話では分からなかった匠の努力と苦悩が、今回明らかになった。初恋をこじらせ、会えない期間が10年あったが、長い道のりを経てやっとたどり着いた。“ウソ婚”から“ウソ”が取れる日が来るのだろうか。2人のこれからに注目したい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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