坂口健太郎の緊迫感ある芝居が見事、“二宮”の切な過ぎる涙が胸を打つ<CODE-願いの代償->

2023/07/24 10:44 配信

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二宮に追い打ちをかける親友の真実


咲の技術でハッキングした防犯カメラの映像を調べていたとき、二宮は身につけていたアクセサリーから佐々木が連れ去られるときに対峙した女を発見。さらに、その女が乗っていた車が、二宮が所属する神奈川県警の交通機動隊覆面パトカーであることが分かった。

警察内部にCODE協力者がいると読んだ二宮は、亡き悠香に「これで最後にするから」と誓いながら、CODEに「神奈川県警のCODE使用者を教えてくれ」と書き込んだ。

承認され、送られてきた画像は2つ。1つは自分で、もう1つは百田だった。

二宮に呼び出された百田は、政治家の秘書だった幼なじみが不正を暴こうとして殺されてしまったことがきっかけで復讐のためCODEプレイヤーになったと明かした。そして、二宮から悠香の死を願ったのかと問い詰められると、任務として田波に罪を被せる手はずをしたことで間接的に関与していたと語った。

目にいっぱいの涙をためながら百田に銃を向けている二宮。一方で、百田のスマホにあるCODEアプリには「二宮湊人を殺してください」という任務がきていた。この任務を失敗すれば“死の制裁”が待っている百田は、二宮に銃を向けた。

そんななか「俺は…お前に止めて欲しかったのかもしれない」と百田がつぶやくと、二宮の警戒が一瞬ゆるんだ。図らずも「悪い奴を追い詰めて絶対に逃さない」という同じ信念を持っていた二宮と幼なじみを重ね合わせていた百田は、銃口を自分の首に向け「二宮、俺みたいになるなよ」と言い残して最期の時を迎えた。

二宮は恋人のために、百田は幼なじみのために。それぞれの復讐心から利用してしまったCODEは、なんと罪深いものなのか。

不審な死を遂げた恋人への一途な思い、そのなかで親友と対峙することになった悲しみ。そんな複雑な思いを、坂口健太郎は涙と表情の動きで丁寧に見せ、緊迫感あるシーンを生み出した。また、視聴者の考察で「怪しい」との声も上がっていた百田を演じた三浦貴大も、その裏にあった思いを表現し、対峙シーンを盛り上げた。

息を引き取った百田のスマホに電話をかけてきた人物は、自身が悠香を殺したのだと言った。佐々木が連れ去られる前に発した「管理側」の人物なのだろうか。ただ、これで二宮の真実を追い求める気持ちがいっそう強くなったのは間違いない。坂口“二宮”の強いまなざしに期待が高まる。

◆文=ザテレビジョンドラマ部