やがて目を覚ましたネズが聞いたのは、未来の死だった。同じくブロックを打ち付けられたネズが助かったのは、打ちどころの差だったのだろう。クラスメートが慰めるなか、ネズは悲痛な絶叫を上げる。未来との思い出、笑顔がフラッシュバックするネズ。フェンスにもたれかかった彼の口から出た言葉は、「ぶっ殺してやる…」といういままででは考えられない一言だった。
一方そのころ、将矢は改めてコンクリートブロックを手に教室へ。クラスメート全員を殺害すべくブロックを振り回す将矢だったが、みきおにも攻撃が向いたことで事態は一変する。銃で将矢の体を撃ち抜き、ブロックを奪って彼の頭に振り下ろしたのだ。何度も念入りにおこなわれる凶行が、その場の全員を震え上がらせる…。
その場の全員が逃げた頃、ネズが将矢の死体を発見。教室に入ると、みきおが教卓に腰掛けながら「待ってたよ」と出迎えた。浮いた足をぶらぶらさせながら、平然とした表情のみきおに「お前、何してるかわかってんのか」と問いかけるネズ。
「未来が死んだ」とネズが静かな怒りがこもった声で告げると、みきおは「みたいだね」と他人事のような口ぶりで答える。そして未来だけではなくほかに犠牲になったメンバーの名前を連ね、「なんでこんなことしたんだよ」と核心の質問をぶつけた。
しかし、みきおの返答は「そんなに変かなあ」というもの。実験の動機として、心理学者の母・夢崎亜夜子(雛形あきこ)と映画を見た際、“極限まで追い詰められた人間が善性を保つことは少ない”という会話があったというエピソードを話す。さらに、「でも母さんが言ったんだ。ごくたまに、善性を保てる人がいるって…そのとき、キミが浮かんだんだ」と続けるみきお。困惑するネズに、「そうさ!この実験は、キミを試すためだけに用意したんだ」と言い募っていく。
「他は誰でもいい…キミを追い詰めるためなら誰が死んでもかまわなかった。つまり、キミのせいでみんな死んだんだ」というショッキングな実験の背景に、「やめろ!」と頭を抱えるネズ。みきおは「ここからが実験」と言いながら、手にしていた銃をネズに握らせると、銃口を自身の額へ押し付ける。「さあネズ…キミはボクを殺せるかな?」笑顔でネズを見つめるみきおだったが、映像は“2人の様子”をモニター越しに見守る亜夜子の姿も映していた。
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