――毎回、有栖の父・市郎を演じる安田さんのお芝居も話題になっていますが、安田さんの起用理由も教えていただけますか。
今作で市郎はキーパーソンなので、何としてもこの役を演じていただきたかったんです。安田さんしか思いつかなかったですし、脚本の龍居さんも、キャスティングが決まる前から安田さんのイメージで本を書かれていました。市郎は安田さんと同じ年齢で、安田さんご自身もお嬢さんがいらして、ご自身と重なるようなストレートな芝居をしてくださったら、安田さんにしかできない最高で唯一無二の市郎さんを演じてくれることは間違いないと思っていたので、引き受けてくださったときは本当にうれしかったです。
――有栖が妊娠していることを市郎に打ち明けるシーン(第3話)は、お二人のお芝居に胸を打たれました。実際にそのシーンを撮影されてみていかがでしたか。
このシーンは時間をかけて撮ったのですが、同シーンに懸けるお二人の気持ちがすごく強くて、福原さんがこのカットで全ての力を出し切れるように安田さんが色々発言されていたのは印象的でした。通常、撮り方について俳優さんが意見を言うことは少ないのですが、安田さんは監督に「こうやったらいんじゃないか」と提言されていて、いろいろと考えてくださってとてもありがたかったです。福原さんも、このシーンを後悔なく演じきりたいと仰っていて、お二人の熱量の高いお芝居が、視聴者の方の心にも響いたのだと思います。
――今作は男性ブランコの浦井のりひろさんのレギュラー出演も話題になっていますが、浦井さんを起用した理由は何でしょうか。
寺田は、浦井さんの実年齢よりかなり上で、深田さんの上司役という設定です。浦井さんはどこの会社にも居そうな雰囲気があるので、今回の役に馴染むだろうなと思いました。また、ご本人は本当に謙虚で腰が低くて優しい方なのですが、目の奥に影がありそうなところが、寺田のちょっと意地悪そうな雰囲気に合うかなと感じたので、浦井さんに演じていただきたかったんです!
――現場での浦井さんの印象を教えてください。
今もまだ緊張はされているのですが、最初はとても緊張されていました。でも、共演シーンが多い高嶋政宏さんが浦井さんに話しかけていらして、少しずつ緊張が和らいだ印象があります。浦井さんは、高嶋さんの心をつかんでいて、撮影初日あたりから、高嶋さんと浦井さんお二人でずっと芝居の相談をしていました。高嶋さんが浦井さんに色々アイデアを出していて、現場ではお二人のコンビネーションが当たり前の光景になっています。
――最後に、後半に向けて注目してほしいキャラクターを教えてください。
後半にラブストーリーが盛り上がっていきますが、同時に家族の物語の要素も大事にしています。有栖と市郎、瞳子と貴美子(片平なぎさ)、祐馬と黒澤(高嶋)、康介の両親、それぞれの家族の姿にも注目していただけたらと思います。恋愛の部分では、瞳子さんにとって恋のライバルになるような存在である透子が後半から登場しますので、彼女の存在が瞳子の恋をどう動かしていくのか、そちらにも注目してご覧いただければと思います!
※高嶋政宏の高は「はしご高」が正式表記
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