――演じていても、やはり康介は無責任な男だと思いますか?
クズ男というか、無責任な男というのはぬぐえない事実ですよね。それでも第1話から悪人ではないということを心に留めて演じています。康介は高校時代から一貫して、人当たりがよくて人望が厚い、いわゆるいい人。何より康介が有栖を想う気持ちは本物です。有栖が高校を卒業するまで、一緒に過ごしてきた時間をすごく大切にしています。そのうえで、有栖から妊娠を告げられたシーンを演じたとき、「キャパシティを超えた康介は、現実を受け止めることができなくて、優柔不断さが出てしまって逃げた」ということを意識していました。
第7話では、第1話で有栖の前から消えて第6話の最後で再登場するまでに康介がどんな気持ちで有栖と距離を置いたのか、彼がどんな時間を過ごしていたのかが描かれています。そこで僕自身も彼のことを知ることができました。有栖にとった態度やその後の行動について、ちゃんと後悔しているし、有栖の親友で康介の後輩でもある世奈(出口夏希)に有栖の近況を聞いていることからも有栖のことは気になっていたと思います。もともと誠実な人だからこそ、康介の時間は彼女の妊娠を知ったときから止まったままで、きっと有栖と再会して進み始めるんじゃないかなと思っています。
――けれど有栖と再会したとき、彼女の環境はガラリと変わっていましたね。
そうなんです。子どもを出産していて、立派なマンションに住んでいて。しかも祐馬(鈴鹿央士)とも鉢合わせしましたし…。初対面の祐馬から「誰、この人?」って聞かれてますが、康介も同じで。祐馬の口調からも、自分の味方ではない、むしろ敵意を持たれていることが感じ取れて、驚いたと思います。しかも有栖と祐馬が過ごしてきた時間を知らないまま、目の前で有栖は祐馬から告白を受けて。かなり混乱したと思います。
――八木さんご自身としては康介の立場をどう考えますか?
康介には、後悔の念を持ちながら責任を背負って生きてほしいですね。二十歳そこそこの男性にとって、重いことですが命にかかわることなので。ただ本当に大事なのは、この先。有栖に許してもらえないかもしれない、それでもどう償うのかが大切だと思います。
――有栖についてはどう感じますか?
有栖は、康介が現実から逃げ出した後も、しっかり現実と向き合っていたと思います。しかも自分の夢ややりたいことをかなえるための新しい人生を歩み出している。今後康介も、かわいいだけではない、彼女の“強さ”を知っていくと思います。以前とはまったくの別人なんじゃないでしょうか。そんな有栖を見て、康介には「自分も進まなくちゃ」とマインドチェンジしてほしいですね。
――最後に、第7話の見どころをお願いします。
第7話は、“康介回”と言うくらい内容が詰まっています。これまで康介にどんなことが起きていたのか丁寧に描かれています。ぜひ康介がどんなことを思いながら過ごしていたかを感じてもらえたらと思います。
「18/40~ふたりなら夢も恋も~」第7話は、8月22日(火)夜10時放送。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)