「下北沢ダイハード」第1話担当・西条みつとし脚本の魅力

2017/07/21 07:00 配信

ドラマ

「下北沢ダイハード」第1話脚本担当・西条みつとし(TAIYO MAGIC FILM)

テレビ東京で7月21日(金)にスタートする、ドラマ24「下北沢ダイハード~人生最悪の一日~」。“下北沢で起きた人生最悪の一日”をつづるオムニバスドラマは、小劇場で活躍する人気劇作家11人が脚本を書き下ろす。

第1話「裸で誘拐された男」は、SM好きという秘密を持つ国会議員・渡部修(神保悟志)が主人公。選挙を間近に控えたある日、女王様・麗奈(柳ゆり菜)が渡部に、「全裸でスーツケースに入れ」と命令する。そのまま下北沢を歩くというプレーに渡部は興奮するが、見知らぬ人物にスーツケースを取り間違えられる事件が発生。しかもその人物(吉沢亮)は誘拐犯、彼は身代金を運んでいるつもりらしい。絶体絶命の状況に追い込まれた国会議員のあわてふためく様子がつづられる。

こんなハチャメチャな設定の作品だが、出演者はその物語性について高く評価する。国会議員・渡部修役の神保悟志は、「(脚本を読んで)『これ誰やんの?』と思いました(笑)。こんな言い方もおかしいかもしれないですけど、でも本当にストーリーが面白い」と絶賛。共演の誘拐犯役・吉沢亮も「笑えるところもありつつ、家族の愛情みたいなものもあらためて感じる内容。ちゃんと感動と言いますか、いろんな意味で共感していただける部分がたくさんある」と訴え、渡部の妻役・高橋ひとみも「もうダメだとなったところで、最高の幸せが待っている。見終わった時にほっこりする楽しいドラマ」と判を押す。

この第1話を手掛けたのは、劇団「TAIYO MAGIC FILM」の西条みつとしだ。かつてはお笑いコンビ・ノンストップバス、ピン芸人・あれきさんだーおりょうとして活躍し、その後コント作家、放送作家として活動。2012年に「劇団太陽マジック」を旗揚げ。「TAIYO MAGIC FILM」は今では、ハートフルな舞台作品を送り出す演劇集団として、ファンや役者から熱く支持されている。

「下北沢ダイハード」濱谷晃一プロデューサーも、「劇団『TAIYO MAGIC FILM』は、赤坂REDシアターで1作を20近く公演して座席が埋まるほど、抜群の動員力がある劇団です。大衆に訴求する能力というか、感動や笑い、その推進力がすごい。今後さらに演劇界で注目されていく存在」と、テレビ的知名度は間違いなく上がると踏んでいる。さらに、「西条さんによる第1話『裸で誘拐された男』の脚本は、構図に一つの発明があるんですよね。舞台作家じゃないと思い浮かばなかったような発見がある作品なので、そこをぜひ見てほしい」とスタート作品に起用した理由を口にした。

斎藤工が齊藤工名義で監督し、高橋一生が主演した映画「blank13」や、8月公開の映画「関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生!」でも脚本を手掛ける、脚本家(演出家、構成作家)・西条みつとし。今後大衆化が始まりそうな予感がする作家の実力を「下北沢ダイハード」初回で確認しよう。