――倒理と氷雨はこだわりの詰まった部屋で過ごしているんですね。
原作では、もっとお部屋のある一軒家に住んでいるという設定なのですが、ドラマでは雑居ビルの一室で二人は共同生活をしているので、それぞれのスペースがあり、寝床も決まっています。
氷雨は緑のカーテンがある場所で寝ていて、その近くにあるデスクで仕事をしています。デスクの近くには、「イヌを探しています」などの張り紙があったり、真面目な氷雨らしく、仕事に必要な資料などもきちんと整頓されています。
倒理はパーテンションで仕切られたスペースにあるソファで寝ています。倒理のスペースは第4話で読んでいた漫画などを置いているだけで、氷雨のスペースに比べて、あまり生活感がないのが特徴です。地味に小ネタをちりばめているので、目を凝らして見てみると、常に新しい発見があると思います。
「小ネタをちりばめている」という田中氏の言葉で、第4話で倒理が漫画を読んでいたシーンを思い出した。停止して目を凝らしてみたが何の漫画を読んでいるのか分からなかったので、「倒理のスペース」を訪れた機会を狙い、聞き出すことに成功。
――倒理が漫画を読むイメージがありませんでした。
倒理は変人で人間離れしているように感じることもあると思いますが、漫画も読みます(笑)。
ちなみに4話で漫画を読んでいた場面があるのですが、漫画のジャンルはサスペンスで、「今朝、家の鍵閉めたっけ」という架空の作品になります。
――知れば知るほど、倒理は謎めいていきますね(笑)。
クールな印象があるので、ちょっとしたことでも「意外だな」「え!倒理が!?」と思ってしまいますよね(笑)。倒理はクッションを使っているのですが、それは白菜の形をしています。
なぜそれを愛用しているのかは分からないのですが、6年前に倒理が住んでいたアパートの撮影セットにも同じ白菜クッションがあったので、「え? (探偵事務所にも大切に)持ってきたの?」と物持ちのよさに驚いたのと同時に、倒理はミニマリストでもあるので、「物を大事にしているんだな」と納得しました(笑)。
衣服を入れるラックすらないミニマリストの倒理が、あえて白菜のクッションを大事にしているので、もしかしたら思い入れがあるのかもしれません。
次に訪れたのは「氷雨のスペース」。倒理に比べると、物が多いように感じるが彼の過ごす場所は整理整頓がなされていた。ここでも、他では聞けないことを聞くべく、マニアックな質問を投げ掛けた。
――氷雨ならではの持ち物は?
シャツをきちんと着こなしているので、シャツのしわを伸ばすためのアイロンがあります。整理整頓はされていますが、ハンガーは不ぞろいです。
几帳面な氷雨のことなので、本当はそろえたいという気持ちがあるのかもしれませんが、お金のない二人なので…(笑)。
――シャツ派の氷雨ですが、ネクタイの種類はどのくらいありますか?
ニットタイが9色程度あります。黄色、山吹色、緑、エメラルドグリーン、ブルー、紺色、紫、えんじ、ベージュ。どのネクタイが何話に使われているのか、調べるのも楽しいかもしれません。
最後に部屋全体をぐるっと一周。すると、田中氏がふと思い出してくれたペナントの存在から倒理や氷雨の出身県が明らかになった。
――他にも秘密があれば教えてください。
地方のペナントなども飾ってあります。原作では、京都のペナントを飾っているのですが、ドラマでは氷雨が長野、倒理が愛媛の出身という設定なので、長野と愛媛のペナントを貼っています。
他にも、倒理が作成を進めている未完成の模型や大量のレコードが飾ってあったりもします。
依頼人から話を聞く時の座りにもちょっとした決まりがありまして、二人が自分の正面に立った時に、向かって左を倒理、右を氷雨にしています。どのシーンでも必ずこの並びというわけではないですが、基本的には左が倒理、右が氷雨です。
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