撮影旅行から帰宅し、ミトはチサトを最初に撮った場所でもう一度撮影したいと切り出す。カメラを構えながらミトは「今の方がこの景色が好き」「ここを通るたびにチサトさんやみんなのことを思い出すから」と心境の変化を語った。
そんなミトを見てチサトは、「私ね、やっぱり写真集のこともう一度藤野さんに相談してみようと思う」と、一度は諦めていた写真集に対する前向きな気持ちを伝えた。チサトはミトと接しているうちに“やりたいことやってみよう”と決意したのだという。「せっかく選ぶなら、きっとそっちの人生でしょ」と話す彼女の表情はとても晴れやかだった。
そんな決意したチサトの顔をミトが撮影。「チサトさん、シャッター切りましたよ私」「これだっていう瞬間にシャッター切りました」と、ミト自身も心から撮りたい瞬間を見つけたようだ。
その後ミトとチサトは2人で藤野の元へ向かい、3人でチサトが撮影した写真を見て盛り上がっている。またミトはずっと帰れていなかった実家に帰省し、愛犬と父、母、妹の3人に歓迎される。ミトは実家で過ごした後、玄関先で見送る家族を1枚撮影し、「行ってきます」と笑顔で1歩前へ踏み出すのだった。
その後、ミトはまた変わらない日常を過ごしていた。カメラ店「ヤエガシカメラ」でクラスメイトのモアとリン子、店主のナギと楽しそうに話していると、チサトがやって来て“動物園で撮影してきた”という写真を見せる。ミトはそんな様子を見て、嬉しそうな表情を浮かべる。
そんな中、チサトの初めての写真集が完成し、ミトとチサトは本屋で嬉しそうに手に取る。写真集のタイトルは「カメラ、はじめてもいいですか?」という本作のタイトルが付けられており、そして表紙には自分のカメラを抱える笑顔のミトが映っていた――。
ハッピーエンドで完結を迎えた本作。第1話ではクラスメイトに話しかけることさえままならなかったミトが、最後には自分のやりたいことを見つけ、堂々と伝えられるようになっていた。彼女の成長ぶりは、多くの視聴者に感動と勇気を与えたことだろう。
また徐々に笑顔が増え始め、しっかりとした口調で自分の想いを伝えられるようになるミトの変化を、さわやかに演じ切った田牧や、彼女の成長を促す重要な役どころを担った手島らの演技力も、本作の見どころとなっていた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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