青木さやか、50歳を迎えて感じることは「はじまりの音しか聞こえない!」

2023/09/28 18:43 配信

芸能一般

青木さやか、エッセー「50 歳。はじまりの音しか聞こえない」を発売※提供写真

タレント、女優、動物保護活動家、文筆業と、マルチにわたり活躍中の青木さやかが、自身の最新エッセー「50歳。はじまりの音しか聞こえない」(株式会社世界文化社)の出版を記念し、9月26日に、HMV&BOOKS SHIBUYAにてトーク&サイン本お渡し会を行った。

エッセー「50歳。はじまりの音しか聞こえない」


女性のターニングポイントといわれる50歳を迎えた青木が、「はじまりの音しか聞こえない!」と語るその理由、悩みや葛藤が赤裸々につづられた本作。

バツイチ、シングルマザー、仕事の悩み、がんサバイバー(※がんの診断を受けた後を生きていく人々のこと)で、パニック症候群も抱える中、母親との確執を乗り越え、50歳を迎えた青木に立ちはだかる次なる大きな壁は“オトコ”だったという。

失恋と失意の日々の中、経験豊富な友人たちが与えてくれる助言とともに、マッチングアプリ、お見合い、断捨離など、新しいことにもチャレンジしていく等身大の一人の女性が書き記されている。

「『今』だけに集中していると楽しい」


――タイトルの「はじまりの音しか聞こえない」に込められた意味は?

過去や未来を考えるのではなくて、「今に集中したい、楽しみたい」。そんな想いがタイトルに入っています。

今年50歳になりまして、節目の年に本を出しました。子どもの学費や健康面など心配ごとはたくさんあるし、人っていつまで生きるのか分からない。そんななかでどのように生きるのか考えるのはむずかしい。

でも過去や未来ではなくて、「今」だけに集中していると楽しいし、「はじまりの音しか聞こえない」と感じます。私自身が以前にがんになった経験があるのですが、病気そのものよりも、「またがんになったらどうしよう」という不安のほうが辛かったんです。なので、いかに不安を持たないか、ということが大事だと思っています。

――サブタイトルが「青木さやかの反省道」とありますが、こちらはどういうことですか?

5年前に肺がんになって、パニック障害にもなりました。緊張感のある仕事に就いているものですから、仕事の辛さを感じていて、楽しめなかった時期があります。

ちょうど母が亡くなるタイミングも重なって、5年前が大きな転機でした。死が目の前に現れたときに、過去を振り返って反省がしたくなったんです。過去にご迷惑をかけた人たちに謝りたくなったのですが、謝ることには賞味期限があるのでむずかしいじゃないですか。「5年前はどうもすみませんでした」なんて、私自身が言われても困っちゃいますから。

それで、生きなおしをすることにしたんです。それが「反省道」です。うそをつかない、悪口を言わない、柔和な顔つき、優しい態度、丁寧な言葉遣い、約束を守る、怒りなどの感情を出さない、ふてくされない。これが基本の8つです。

はじめは「こんなことできる人いるの?」と思っていましたが、5年も経つと、頭のなかにしっかりと入っているんですね。すべて出来るようになるのは難しいですが、なにかあった時に反省してすぐに切り替えられるようになりました。少しずつ自分が変わる感覚があって、人ともあまりもめなくなりました。

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