――「トキコイ」2話まで放送されましたが、オンエアをご覧になっていかがですか?
すごく面白いですよね。こういうタイムトラベルとか、伏線が張ってある作品が好きなんですけど、台本を読ませていただいていても、映像になると「こういう風に映ってるんだ」みたいなところが改めて発見できるというか。瑛太さんだったり吉岡さんだったり、ゲストの方々のお芝居が乗っかると、ここまで面白くなるんだなって。だから毎週僕も楽しみに見させていただいています。
――演じている広瀬航。西垣さんご自身は、広瀬をどんな人物と捉えている?
優柔不断というか、女性からすると「はっきりしてよ」って思われるような人だとは思うんですけど。それでも許されるというか、愛される人間なのかなとも思ってて。彼はひとつも悪気がないですし、彼の中の正義があるというか。本当かわいらしい人だなと思いますし、自分に正直というか、ある意味まっすぐだなとは思いますね。廻さんがすごくしっかりされていて、本当に理想の上司ですごく引っ張っていくタイプだなって思っていて。恋をする翔さんも抜けてるって言ったらあれですけど、放っておけないような部分があって、台本を読んでいてそういう人を好きになりやすいのかなと思ったので、ちょっと放っておけない感、後輩感みたいなものはなるべく出せるようにしました。
実は僕も、最初に台本を読んだ時に、広瀬って本当にヤバいやつでどうしよう…って思ったんですよ(笑)。これ何が正解なんですか…?って思って。イノシシみたいな、猪突猛進な人だなと。僕の中でいくら考えたとしても理解できないタイプの人だったので、その時に思った通りに動こうって。だから、もうそこは割り切って毎回監督に確認しました。「今、誰が好きなんですか?」って。「今、 廻さんのことが好きなのか、梓さんのことが好きなのか、気持ちの割合が5対5なのか、6対4なのか、100%なのかとか、パーセンテージも聞いたりして演じてました。余計なこと考えずに、誰が好きかだけしか考えてなかったですね。超罪作りな後輩役を、超罪作りな感じで、やれたかなと思います(笑)。
――西垣さんご自身とは、似ているところはありますか?
そうですね、似ているところがあるとすれば…にじみ出てしまうさわやかなところかなと思ってます(笑)。
――撮影現場は、どんな雰囲気でしたか?
もちろんキャストもですけど、監督さん、スタッフさん含め、本当に皆さんが明るくて。僕はあんまり人と話すのが得意じゃないっていうか、ちょっと人見知りな部分があるんですけど、皆さん本当にウェルカムで。毎話2、3シーンとかの出演なので、毎日毎日現場に行く感じではなかったんですけど、それでもいつ行ってもおかえりっていう感じで迎え入れてくださったので、僕もすごくリラックスしながら現場に挑みました。
――吉岡さん、瑛太さんを始め共演者の方とお芝居されて、刺激を受けたことがあれば教えてください。
吉岡さんは、台本には書いてないけど、ちょっと続けてくださいみたいなアドリブのシーンがあった時は、とにかく数を打ってくださるというか。僕がお芝居しやすいように、いろいろと投げかけてくださいました。瑛太さんは段取りの時とか、どういう風なお芝居をするか見せるような場面で、本当に毎回変える。テストも変わるし、もちろん本番でも変えてきて、本当にいろんな引き出しを開けながらお芝居されている印象があって、それは本当にすてきだなというか、勉強になった部分です。
――吉岡さんや瑛太さんとは、撮影の空き時間に、どんなお話をされてたんですか?
僕の大学の時の話をしてたら「ミスター慶応」っていうあだ名になりましたね(笑)。お2人から「ミスター慶応」って呼ばれて、何かするたびに、「さすが!ミスター慶応は違うね!」っていう感じのいじりをずっとされてました(笑)。
あと、外のシーンで日差しが強くて、みんなで日傘を持ってたんですけど、瑛太さんが、その傘をフェンシングの手に見立てて、「ちょっと教えてよ」みたいな感じで言ってくださったので、 基本の動作を2人で一緒にやってみました。構えから教えました(笑)。
――第3話では、広瀬がさらに、いろいろとかき回すということですが?
2話のラストで「今夜会えませんか」っていうメッセージを廻さんに送って、ここから広瀬くんの暴走が始まるというか。婚約者がいるけど好きな人がいるみたいな状況が出てきてしまって、3話はそこに廻さんの初恋の相手も出てきたりするんです。今夜放送の冒頭は、僕の方が恋心をざわつかせられるんですよね。これから広瀬劇場が始まる感じはあるので、ぜひ、そちらも楽しみにしていただけるとうれしいです!