「やるならとことんやらないと気がすまないし、とことんできなくなったときには大沢たかおのブランドを下ろすとき」(同)と語る大沢は、高視聴率を獲得した「JIN-仁-」(2009年TBS系)でもストイックな役作りを貫いた。
知っている人が誰もいない時代にタイムスリップした主人公の「孤独」を感じるため、2カ月半近く、ひとり孤立無援のイギリスで生活したのだ。そこで感じた「寂しさ」が役作りのベースになったという(「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」2023年9月22日TBS系)。
大沢が「キングダム」で演じた王騎は、権力争いには興味がなく、血が沸き立つような戦場のみを求める人物だが、それはまさに大沢に重なる。自分がワクワクすることをやり続けることで、見るものに驚きを与え続けているのだ。
文=てれびのスキマ
1978年生まれ。テレビっ子。ライター。雑誌やWEBでテレビに関する連載多数。著書に「1989年のテレビっ子」、「タモリ学」など。近著に「全部やれ。日本テレビえげつない勝ち方」
※『月刊ザテレビジョン』2023年12月号
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